いっちの1000字読書感想文

平成生まれの社会人。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『自分のアタマで考えよう』ちきりん(著)の感想【考え方を学びたい人に】

考え方を学びたい人におすすめ

 自分の頭で考えろ!

 そう言われても、「何を」「どのように」考えればいいかわからないってこと、ありますよね。

 本書は、考えるとは何か、考えるってどうすればいいのかを、具体例を挙げて説明しています。

 考え方を学びたい人におすすめです。

自分のアタマで考えよう

自分のアタマで考えよう

 

考えたなら結論が出る

「考えること」「思考」とは、インプットである情報をアウトプットである結論に変換するプロセスを指します。「私は考えた」というのは、「私はあるインプットをもとに、なんらかの結論を出した。ある考えに至った」という意味です。(p.34) 

  自分では考えたと思っていても、結論が出ていなければ考えたとは言えないのですね。

 では、考えるためにはどうすれば良いでしょうか。

 

考えるとは、これらをすること

  • 知識を分離する

  →知識は過去、思考は未来。分けて考えなければ思考が知識に引っ張られる

  • 意思決定プロセスを決める

  →どうやって結論を出すかを先に決める

  • 数字を見たら、なぜ?だからなんなの?を問う

  →背景を知り、これからどうなるかを予測して対応する

  • あらゆる可能性を探る

  →選択肢を排除しない

  • 縦と横に並べて比較する

  →縦(時系列で比較)、横(他者と比較)

  • 判断基準の取捨選択をする

  →物事を判断する基準を2つに絞ると決断が簡単になる

  • レベルをごっちゃにしない

  →レベルをそろえてから議論に入る

  • 独自のフィルターを見つける

  →周りに流されず、独自の選択基準を見つける

  • データはとことん追いかける

  →深堀りすると違った考えが生まれる

  • 視覚化で思考を深化させる

  →言語化し視覚化する

  • 知識を思考の棚に整理する

  →知識を、それをもとに考えたこと(思考)の中に整理して格納する

 

思考の棚に整理するとは

単純に「知識を保存する」=「記憶する」のではなく、知識を洞察につなげることのできるしくみとして「思考の棚」をつくる=これこそが「考える」ということなのです(p.237)

 記憶力だけに頼ると忘れやすいです。思考の棚に格納しておけば、考えるプロセスを経るので忘れにくくなります。

情報が実際に手に入ったとき、彼らはそれを頭の中の思考の棚にまるでジグソーパズルの最後のピースをはめ込むようにポンと放り込んだうえで、「その情報が存在したなら、こういうことが言えるよね」と、すでに考えてあった結論を「思考の棚」から取り出してきているのです。(p.231)

 頭の回転が速い人は、すでに仮説を立てていて、いざ情報が手に入ったらその仮説の穴を埋めて結論を出しているのですね。

 何か情報が手に入ったとき、いくつかのケースを想定して仮説を立てる習慣をつけると、考える力がつきそうです。

自分のアタマで考えよう

自分のアタマで考えよう