いっちの1000字読書感想文

平成生まれの社会人。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』古賀史健(著)の感想【話すように書くために】

頭の中の「ぐるぐる」を言葉にしたい人におすすめ

  • 文章を書こうとすると、固まってしまう
  • 自分の気持ちをうまく文章にすることができない

 頭の中には書きたいことが渦巻いているのに、いざパソコンに向かうと手が止まってしまう経験は、私もあります。

文章とは、頭の中の「ぐるぐる」を、伝わる言葉に”翻訳”したものである。(p.31)

 頭の中の「ぐるぐる」をうまく言葉にしたい人におすすめです。

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

 

「ぐるぐる」を言葉にするための3つのこと

  1. 話の内容を再構築
  2. 語り手の真意を再発見
  3. 自分がどこに反応し、何を面白いと思ったか再認識

 1から3を意識して、聞いた話を自分の言葉に置き換えて人に話すと、「ぐるぐる」を言葉にしやすくなります。

 では、それをどう書けばいいのでしょうか。

 

書くときに気をつける4つのこと

  1. 文章は「リズム」で決まる:リズムとは論理展開
  2. 構成は「」で考える:見える化して、流れとつながりを明確にする
  3. 読者の「椅子」に座る:「10年前の自分」や「特定のあの人」の椅子に座る
  4. 原稿に「ハサミ」を入れる:長い文章は短く

 上記は、本書の構成です。

 論理展開に沿い、見やすいレイアウトで、特定の誰かに向けて書いてみること。書いたら推敲をすることを心掛けましょう。

 では、「論理展開」や「見やすいレイアウト」って何でしょう、「推敲」ってどうすればいいのでしょう。

 

論理的な文章には主張、理由、事実が必要

  1. 主張:文章で訴えたいこと
  2. 理由:主張の理由
  3. 事実:理由を補強する客観的事実

文章を書くとき、われわれは「結局なにが言いたいんだ?」という問いに”ひと言”で答えなければならない(p.133)

 主張、理由、事実がが連動しているかを意識します。

 

論理破綻を防ぐために接続詞を入れてみる

  • 若い世代の前途は明るい
  • 学生は自信を持って就職活動に励んでほしい

 上記の2文をつなげる接続詞はあるでしょうか。しかし?つまり?だから?

 ありません。この2文をつなげると論理がおかしくなるので、つなぐことはできません。

 どんな接続詞が入るかを意識すれば、論理破綻を防げます

 

推敲と見やすいレイアウト

  1. 読点(、)の位置を確認
  2. 言葉の重複を確認

 推敲するとき、上記1,2をすることで見やすいレイアウトに近づきます。

 例えば、「読点を一行に一回は使うこと」で文字のつまりが解消し、「音読して同じ言葉が出てきたら変えること」で読みやすいリズムが生まれます。

 

いい文章を書く意味

「いい文章」とは「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」(p.268)

  文章を書く意味は、読んでもらった人に何か感じてもらうことです。

 そうした文章を書きたい人におすすめです。

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)