自分の文章を読んでもらいたい人におすすめ
人はなぜ文章を書くのでしょう。
Twitter、Facebook、Instagramなどで多くの人が発信しています。
私もブログで発信しています。
私がブログを書いている理由はいくつかありますが、その一つに「読んでもらいたい」ということがあります。
なぜ読んでもらいたいか。
読んだ人に何かしらを感じてほしいからです。
読んだ人が行動(この記事でいうと本書を購入)してくれるのが一番ですが、そうでなくても、この人の意見は面白いなとか、自分はそうは思わないなとか、何かしらを感じてほしいので書いています。
つまり、読む人の心をつかみたい。
読む人の心をつかむ文章を書くためにはどうすればいいかが本書に書かれています。
読む人の心をつかむ2つの方法
- 論理的に読者を納得させる
- 感性に訴える
読み手の心をつかむには、理屈で納得させるか、感性に訴えるかです。
その2つの方法を学ぶには、芥川龍之介と太宰治が最適だと著者は言いますが、なぜこの2人なのでしょう。
芥川=論理的 太宰=感性的
- 芥川:論理的。理知的で精緻な文章
- 太宰:感性的。情感のこもった自由奔放な文章
文章の上達には、芥川龍之介を家庭教師にすることがもっとも効果的です。技巧的な文章というのは一見まねできないように思えますが、実は技術は修練を積めばそれを取り入れることが可能なのです。(p.26)
努力を積み重ねれば芥川の文章に近付けるかもしれません。
太宰は自分の苦しみを叫び続けながら、それを冷静な筆致で描写します。そこが、ただ泣き叫ぶだけの子供とは決定的に異なるのです。(p.144)
「自分が、自分が」となりすぎない、客観性が大切ということですね。
インプットとアウトプットの繰り返し
圧倒的に素晴らしい文章にどっぷり浸かることで、初めて自分の文章の中に新しい何かの芽を植え付けることができるのです。(p.254)
自分にないものをインプットすれば、表現の幅が広がります。自分の好きなものしか取り入れないと、表現の幅につながりません。
テーマを明確にし、それをどのような舞台を設定すればより伝わるのか、それにふさわしい文体は何なのかを考えると、自ずと表現の仕方に工夫が生まれてきます。 (中略)同じ表現を繰り返すのではなく、そうした工夫を絶えずすることによって、初めて自分の文章や表現が磨かれてくるということです。(p.201)
芥川と太宰の文章を読み、そこで得た表現を活用して文章を書く。
それが、心をつかむ文章のために行うことでしょう。
調べた言葉
荒涼:荒れ果ててものさびしい