第161回芥川龍之介賞候補作決定
2019年6月17日、芥川賞の候補5作品が発表されました。
以下、候補作と掲載誌をまとめます。
今村夏子『むらさきのスカートの女』
第155回の候補『あひる』、第157回の候補『星の子』に続いて3度目の候補です。デビュー作の『こちらあみ子』で三島賞を受賞しています。
今回の芥川賞の本命でしょう。
今村さんの作品を読むと、この人しか書けないと思わせる視点と書きぶりに驚かされます。芥川賞って難しく思われがちですが、今村さんの作品はとても読みやすいです。
雑誌の掲載はこちらです。
感想はこちらです。
高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』
前作『居た場所』に続いて2度目の候補です。
雑誌の掲載はこちらです。
感想はこちらです。
前回の芥川賞候補で、選考委員の小川洋子さんが推した『居た場所』の感想はこちらです。
古市憲寿『百の夜は跳ねて』
こちらも前作『平成くん、さようなら』に続いて2度目の候補です。
実は『平成くん、さようなら』で芥川賞を受賞するのではないかと思いました。
古市さんの作品は、文章のテンポに心地良さがあります。
雑誌の掲載はこちらです。
感想はこちらです。
古川真人『ラッコの家』
第156回の候補『縫わんばならん』、第157回の候補『四時過ぎの船』に続いて3度目の候補です。
今村さんと同じく3回目の候補。
近年の芥川賞受賞作である若竹千佐子さんの『おらおらでひとりいぐも』を思い出させるので、受賞は難しい気がします。
雑誌の掲載はこちらです。
感想はこちらです。
李琴峰『五つ数えれば三日月が』
初の候補です。2017年の群像新人賞を受賞しデビューしました。
雑誌の掲載はこちらです。
感想はこちらです。
受賞予想は『むらさきのスカートの女』
受賞作を○△×で予想しました。
- 今村夏子『むらさきのスカートの女』:○
- 高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』:△
- 古市憲寿『百の夜は跳ねて』:×
- 古川真人『ラッコの家』:×
- 李琴峰『五つ数えれば三日月が』:△
受賞予想は今村夏子さんの『むらさきのスカートの女』です。
ですが、『あひる』のときも『星の子』のときも、私は受賞すると思っていたのですが、受賞に至りませんでした。
『こちらあみ子』は芥川賞の候補にも入りませんでした。
今度こそ受賞して、芥川賞って面白いんだ! と世間に広めてほしいです。
第161回芥川賞・直木賞の結果発表、会見、選評の感想はこちらです。
第161回芥川賞・直木賞を予想した番組、ラジオ日本『大森望×豊崎由美 文学賞メッタ斬り!スペシャル(予想篇)』の感想はこちらです。