やりたくないことから逃げる
「やりたいことをしよう」
成功している人がよく言うイメージです。
ですが、やりたいことがわからない人もいます。
「やりたいことがわからないんです……」
と言おうもんなら、
「絶対あるから。探そう」
そんなときは、逆の発想です。
- やりたくないことは何かを考える
- やりたくないことから逃げる
大原さんは言います。
満足の最低基準を「好きなことをしているか」ではなく、「イヤなことをしないでいられるか」で判断しています。(中略)ちなみに私が一番イヤなのは、「本当に必要ではない、よくわからないもののために働くこと」です。(p.51)
やりたくないことから逃げた大原さんは、
- 国分寺市の家賃2万円台のアパートに引っ越し
- 食費は1日300円
- 仕事は週に2日(年収90万円)
という生活になりました。
では、やりたくないことから逃げるにはどうしたらいいか。
やりたくないことをしている人、やりたいことがわからない人におすすめです。
最低限の生活費から働く量を決める
やりたくないから仕事を辞めよ。
と言っても、お金がなければ生活できません。
そこで大原さんは、
- 最低限の生活費を算出して、
- それを満たす量だけ働くことにしました。
最低生活費から労働量を逆算することのメリットは、経済的な不安が減ることは言うに及ばず、「それ以上に働くかどうかを自分で決める自由がある」ということです。(p.102)
正社員で働けば、週休2日でしょう。週5日のフルタイム勤務です。
ですが、生活費から逆算して労働量を決めることで、自由な働き方が可能になります。
とはいえ時給制だと、仕事に行けなければお金は入りません。
労働量を決める際は、生活費ギリギリではなく、少し上回っておくのが良さそうです。
自分がどうありたいのか洗い出す
大原さんは、節約生活や隠居生活を勧めているわけではありません。
働くことから逃げた結果、そういう生活に落ち着いただけです。
いくら稼ぐか、節約するかよりもまず、自分がどうありたいのかを洗い出していくこと。お金のことだけを見ていると、人生の本質を見失います。(p.26)
自分がどんなふうに生きていきたいか、それをまず考えるというわけです。
たくさん稼いで好きなものを買うのでも、稼ぐ量を生活費分だけにして残りの時間を好きなように使うのでも、その人の自由です。
もし私にアドバイスできることがあるとしたら、子どものころに何をしているときが一番ハッピーだったか、思い出してみるといいかもしれません。(p.85)
どんなふうに生きていきたいか。
それを考えるきっかけを与えてくれる本です。