サウナ、水風呂、休憩でととのう
サウナに入り方があるとは、知りませんでした。
- サウナで体を温める
- 水風呂で体を冷やす
- 水風呂を出て、脱力する
このローテーションで、「ととのう」感覚を味わえるそうです。
「ととのう」とは、サウナの熱さと水風呂の冷たさで血液が全身にめぐり、快感を起こす状態です。
主人公の仕事の話は出てきません。
描かれるのは、
- サウナのレポート
- サウナ仲間との雑談
です。
サウナ仲間との、雑談の域を超えたプライベートな会話はありません。
- どこのサウナが良かったか
- サウナの豆知識
に終始します。
趣味の範囲にとどまる人間関係の気楽さを感じます。
何も考えずぼーっと見ていたら、一話だけ、考えてしまう回がありました。
家庭にも会社にも居場所がなく、
一人で通うサウナだけが居場所である中年男の話です。
逃げ場としてのサウナ
中年男には、受験生の子どもがいます。
受験勉強のため、23時まで帰らないよう、妻から帰宅時間を制限されます。
職場では課長ですが、仕事ができるわけではなく、部下から怒られる始末です。
彼の楽しみは、職場の最寄りでも、自宅も最寄りでもない駅のサウナです。
一人でサウナに入り、食事をし、23時過ぎに帰れるよう、時間を潰します。
くつろぎのひとときを過ごすサウナでしたが、
その日は、嫌なことばかり思い起こされ、サウナで泣いてしまいます。
- 家庭では、金だけを頼りにされる
- 会社では、誰にも頼りにされず、邪魔もの扱い
しんどい人生です。
どうすればいいのでしょうか。
- 「23時まで帰るな」に抵抗するか、受け入れてその時間を充実させるか
- 邪魔もの扱いに抵抗するか、受け入れて居座るか
いずれもきついです。一番良いのは、
- 帰宅時間を制限されない
- 邪魔者扱いされず、頼りにされる
です。
帰宅時間を制限される人を考えると、
家でテレビを見ながら酒を飲んで愚痴を言う人なら勉強の邪魔ですね。
会社で頼りにされない人を考えると、
仕事ができない人ですね。
結論は簡単で、家で仕事の勉強をすればいいのです。
言うのは簡単ですが、やるしかありません。
サウナを一時的な避難先にする生き方は耐えられないです。
会社や家庭に居場所があれば、サウナ仲間に出会えなくていいです。
サウナ仲間との交流だけを楽しみに生きてたら、
家庭や仕事でダメでも、サウナに逃げ場があると思ってしまいます。
家庭や仕事がよりおろそかになり、そこの居場所のなさに拍車がかかります。
今のご時世、簡単に解雇されます。
解雇されたら家庭に入れる金がなくなります。
サウナ仲間との会話は、サウナという共通の話題だから楽しいわけで、
個人的な話をしたら、彼らは離れていくでしょう。
家庭と仕事があっての、サウナです。