いっちの1000字読書感想文

一応平成生まれ。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」の感想【実写のトラウマ】

実写のトラウマ

この映画にトラウマが3つあります。

  1. 昏睡中の女性の裸を見て、主人公が自慰をする
  2. 一体のエヴァが、鳥型モンスターの集団に襲われ、臓器がむき出しになる
  3. 突然実写映像に変わり、映画館の観客やパソコン上の暴言が映される

今回見返して、3つ目の実写シーンに、いまだ恐ろしさを感じました。

この映画のキャッチコピーは、

だからみんな、死んでしまえばいいのに……

この映画について考えると、悪い方向に持っていかれる感じがあります。

なので、以下にはネガティブな内容が含まれますので、ご注意ください

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

  • 発売日: 2019/08/01
  • メディア: Prime Video
 

夢と現実

実写シーンには、

  • 映画館の満員の観客
  • 会社入口に赤いスプレーで落書き(「SEX」「レイプマン」など)
  • パソコンに表示される暴言「「カルト教団みたいなノリ」「スタジオに火をつけに行ってやる」など)
  • 最後に大きく表示される「庵野、殺す!

なんでこんな映像を入れる必要があったのでしょう。

実写が流れる背後で登場人物が語るのは、夢と現実の話です。

(実写という「夢」を見ている主人公が)「僕の、現実はどこ?

それは、夢の終わりよ

と言い、実写からアニメに戻ります。

主人公にとって、アニメが現実、実写が夢です。

視聴者にとって、アニメが夢、実写が現実です。

映画館の観客が映し出されることで、

夢(アニメ)を観ている客に、現実を突きつけます。

アニメ(夢)を観ているのに、現実に引き戻される感じです。

では、アニメを観ることは、現実から目を背けていることなのでしょうか。

現実を忘れられる点で言えば、そうかもしれません。

ですが、アニメを観ている時間も現実です。

落書きや暴言を入れることで、

  • いちアニメに熱くなりすぎるな
  • 自分の現実に熱くなれよ

というメッセージを感じました。

アニメを観て、殺害予告や放火予告はやりすぎでしょう。

ただ一方で、そのような人たちは、アニメが現実になっているのだと思います。

私が小説を読むのは、現実から目を背けているのかもしれません。

小説という「夢」を体験して、現実を少しでも生きやすくしたい。

ですが、小説は虚構であり、現実に直接活かせてはいません

世界観に浸かれるアニメ作品だと、後に尾を引いて、その世界のことを考え込みます。

(小説だと自分と作品の間に距離を取れるのですが、アニメだとその世界に潜り込んでしまうことがあります)

例えば、

  • 現実を考えたくない
  • その作品世界に行けば、自分だって輝けるのに

と思いながら、眠りにつきます。

起きたら仕事の準備をし、職場では「おはようございます!」と挨拶します。

自宅待機が長引くほど、虚構の世界に飲み込まれていきます

そこに慣れてしまうと、現実に出るのが怖いです。

夢の中にいられたらいいのにと、思ってしまいます。

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

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