書けないときの対処法
著者の藤原さんは、「文は一行目から書かなくていい」と言います。
なぜでしょう。
理由は2つあるようです。まず思考の整理について。
人間の思考というのは断片的です。もちろんそれを文章にして伝えるためには一定の秩序を与えることが必要ですが、断片的な思考を頭のなかだけで整理するのは限界があります。
確かに、書きたいことを頭の中だけで整理しようとすると、忘れてしまいます。忘れていることすら忘れていることもありそうです。
それなら、忘れる前に書き出しておき、後から並べればいいというわけです。
次に推敲について。
文章というのは何回も見直して推敲しながら完成させていくものです。どうせ後から見直すのだから、一行目にこだわる必要はまったくない。まずは思いつくままアトランダムに書いてみることです。
ただ、一行目がしっくりきているかが、その後の内容に左右している気がします。
私は文章を書くとき、一行目から書きたい派です。
一行目が決まらないと、文全体が締まらない感じがします。
ですが、一行目にこだわって書き出せないより、
とりあえず書き始めた方が良いんだろうとは思います。
困ったことに、納得のいく一行目が書けないと、書く気力が湧きません。
どうしたものでしょう。
対処法として、「仮の一行目」として書き出せばいいと考えました。
推敲で何度でも見直せるのですから。
仮の一行目として書き出して、後で見返したときに、変えたかったら変えればいいと思うことができました。
この記事も、一行目を変えました。(最初に書き始めたときの一行目は、「本のタイトルに反して、私は文章を書くとき、一行目から書きたい派です。」です)
また藤原さんは、時間を忘れて書き続けられる「ライターズ・ハイ」になるにはどうしたらいいか、教えてくれます。
まず一定の時間、最低二、三時間は嫌でも書くこと、書き続けることです。これは必須条件です。そのうちに時間を忘れて没頭するようになります。
(中略)
つまり気持ちが乗らなくても、書き続けなければ絶対にそれはやってきません。そのためには体調もよくないとダメです。
「ライターズ・ハイ」になるには、
- 体調を万全の状態にして
- 嫌でも書き続ける
しかなさそうです。
それでも文章に行き詰って抜け出せないとき、藤原さんは、
別のジャンルの文章を書くことで気分をリフレッシュさせます。
と言います。
大切なのは書く行為から離れずにいることです。ジャンルは違っても、文章を書くエンジンを温め続ければ次の一行が浮かんでくるように思います。
私は書けないとき、本を読んだり映画を観たり、別のことでリフレッシュしていました。
それを見直し、書くこと自体には、かじりついていようと思います。