一文目を読んでもらうために
文章を読むのは苦痛です。
私は小説を読むのは好きですが、基本的に文章を読むのは好きではありません。
例えば、新聞、雑誌、ビジネス書。それらを読むのは、情報を得るためです。
情報を得る手段について、文章を読むより、人の話を聞いた方が頭に入りやすいです。
なので、無料でビジネス書の要約を聞けるYouTubeは役立ちます。
それに、分かりにくいところを丁寧に解説してくれています。
では、本書を読む価値がないかというと、そうではありません。
文章の書き方の実例を読めるからです。
要約では、実例は割愛されることが多いです。実例よりも概論を説明した方が、少ない言葉で広い範囲をカバーできるからです。
ですが、概論を理解するには、実例があった方がわかりやすいです。
実例を読むには、本書を手に取る必要があります。
本書の目的は、
効果的な文章やコピーを書き、最終的な目標――すなわち「苦労して稼いだお金を商品やサービスと交換してもらう」――を達成する
と書かれています。つまり、文章で商品を売る方法です。
文章で商品を売るには、当然、文章を読んでもらう必要があり、
第一センテンスがきわめて重要
だと言います。
一文目を読んでもらうには、
短くせよ
と言います。
一文目は二文目を読ませるためにあり、二文目は三文目を読ませるためにあるそうです。
最後まで読んでもらって初めて、読者は商品を買うかどうか判断するからでしょう。
このブログは、本の紹介ではなく、読んだ本の感想です。
なので、この文章を読んだ方に、本書を買って欲しいわけでも、読んで欲しいわけでもありません。
私が読んで感じたことを書いているだけです。
それでも、最後まで読んでもらう文章の書き方を学べる点において、本書を読む価値はありました。
初めてこのサイトを訪れて、ここまで読んでくださった方がいたら、私は本書を読んだことを実践できているのだと思います。
本書を読んで私が実践しようと感じたのは、
- 言いたいことを最少の語数(字数)で表現
- 正直で誠実な文章
- 商品を持っている(あるいは使っている)ところを読者に想像させる
- 他にはない独自の売りを見つける
あたりです。
中でも一番難しいと思ったのは、「独自の売りを見つける」です。
例えば、このブログの独自の売りは、感想を書いていることです。
感想は要約と違って、正解らしきものがありません。個性が出やすいです。
とはいえ、よくある一般的な感想では独自の売りになりません。
そういう視点もあったんだと思わせる感想が理想です。どうしたらよいのでしょう。
優れた文章が書ける人の条件とは、知識欲、大いなる好奇心、豊かな経験、そして仕事を面倒くさがらないことです。
仕事を面倒くさがらないこと、まずはここからかと耳が痛くなりました。