デメリットは読めない本もある
国会図書館のメリットはこちらです。
メリットに比べれば、デメリットは大したことありません。
ですが、多少なりともデメリットは感じましたので、書いておきます。
デメリットは、
- 駅から図書館までの道に警察官(警備員)が多いので怖い
- 駅から図書館までの道に演説(デモ?)している人がいるのでうるさい
- 家から遠い(私の個人的な問題です)
家から遠いのは、個人的な問題です。
目標は、国会図書館の近くに住み、通える生活を送ることです。
それまでは、年1回、近くのホテルに泊まって通いたいです。
国会図書館の最寄りの駅は、
- 国会議事堂前駅(1番出入口)
- 永田町駅(2番出入口)
私は、千代田線の国会議事堂前駅を利用しました。
駅名にもあるとおり、国会議事堂の前を通るので、
- 警察官(警備員)が多くいるので怖い
- 大声で演説をしている人いるのでうるさい
と感じました。
デメリットは周辺環境がメインです。
国会図書館内のデメリットは、ほぼありません。
唯一残念だったのは、読みたかった資料を読めなかったことです。
国会図書館にはどんな資料でもあると思っていました。
資料の受け取りカウンターで、探している資料を伝えると、インフォメーションカウンターに行くよう言われました。
インフォメーションカウンターでは、女性職員2人がそれぞれの端末で資料を探してくれました。
しばらくすると男性職員2人が来て、女性職員の端末を後ろから見ていました。
1人は、うーんと唸り、2人とも腕組みしていました。
職員は5分くらい調べてくれた後、「見つけられませんでした」と言いました。
私が「読むことはできませんか?」と訊ねたら、「人文総合情報室に聞いてみてください」と言いました。
人文総合情報室の受付には、職員が1人いたので、資料を探してほしい旨を伝えました。
人文総合情報室の職員は、10分ほど端末で調べてくれました。
ですが、資料を見つけることはできなかったようです。
私が「読むことはできませんか?」と訊ねると、「そうですねえ、有名な古本屋のサイトでもなさそうでした……」と、古本屋のサイトまで調べてくれました。
ちらっと見えたブラウザ画面には、10個以上のタブが開かれていました。
読めないなら仕方ないと思い、調べてくれたお礼を伝えると、「出版元に問い合わせしてみるのがいいかもしれません」とアドバイスを受けました。
その手があったかと思うと同時に、国会図書館では問い合わせまではやらないのかと思いました。
「私が連絡する感じですかね」と言うと、職員は、「まあ……」と頷きました。
国会図書館には納品制度があります。
「納本制度」とは、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことです。わが国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により、国内で発行されたすべての出版物を、国立国会図書館に納入することが義務づけられています。(国立国会図書館ホームページから抜粋)
納品は出版元の義務なので、国会図書館は出版元に納品するよう言う権利はあるでしょうが、出版元へは連絡しないようです。
納品するよう義務づけられているのに、納品されていない資料の存在を知っても、国会図書館から連絡を取らないことには、疑問を感じました。
出版元に連絡するのは国会図書館の仕事だと思いましたが、調べてもらったので、自分で出版元に連絡しようと思いました。
ちなみに、出版元に問い合わせしたところ、流通している在庫はないらしく、どうすることもできないという回答をいただきました。
出版元側は読める方法を検討しているそうなので、期待します。
国会図書館では、計5人が、私の探している資料を知ったことになります。
その誰もが、「もう少し調べるので連絡先を書いてもらっていいですか」とは言いませんでした。
端末で探した結果、なければ終了でした。
国会図書館では、世の中にある資料は何でも読めると思っていました。
資料がないなら、取り寄せするものだと思っていました。
ですが、私の認識は違いました。
図書館にあるものを提供する。ある程度調べてないなら、仕方ないで仕事を終える。この仕事の仕方に(本来はあたりまえなのかもしれませんが)、私はがっかりしました。
出版されている本を収集する役割は、国会図書館にあります。
納本する義務は出版元にあるにしても、納本されていない資料があると知ったら、国会図書館は動くべきでしょう。
資料がないと知ったら終わりではなく、資料を手に入れるのはどうするかまで対応するのが、国会図書館の仕事だと思いました。
資料を納本するよう出版元に働きかけていただけなかったのは残念でしたが、国会図書館は学びに最適な環境でした。
資料がそろってこれほど集中できる環境は他にないと思いました。
2023年に行ったときのレポートはこちらです。
また、国会図書館で受けた対応をきっかけに、司書への転職を目指すことにしました。
国立国会図書館について書かれてます。