SAOの世界が実現すれば
本書は2018年に出版されています。
著者の岡田さんは、
20年、30年というスパンで考えたら人間にはどんな仕事も残らない
と書いてます。
YouTuberについては、もっと辛辣です。
10年後にどうなっているかというと、日本で活躍しているユーチューバーは誰一人生き残っていないかもしれません
なぜ、そう言えるのでしょうか。
日本人ユーチューバーの市場も、これから2、3年でアイドルや芸人に荒らされることになるでしょう。
(中略)10年以内には、日本人ユーチューバーの市場がグローバルユーチューバー、例えばハリウッド俳優やセレブに荒らされることになります。
確かに、YouTubeに芸能人が参入しています。
しかし、芸能人の参入で、ヒカキンさんが脅かされているでしょうか。
むしろ、YouTubeの敷居が下がり、視聴者の年齢層が広がったように感じます。
ハリウッド俳優やセレブがYouTubeを始めたら、見ますか? って話です。
最初は物珍しさで視聴数を稼げるかもしれません。
見続けるかどうかは、
- 面白いか
- 役に立つか
の、どちらかはないと厳しいでしょう。
では、YouTuberが消滅することはないのか。
岡田さんの言う「AIユーチューバー」が浸透したら、変わる気がします。
「AIユーチューバーの住んでいる世界」そのものを提供する娯楽が誕生する、と僕は睨んでいます。
(中略)中世ヨーロッパ風のファンタジー世界だったり、SFチックな未来都市だったり、そんな仮想世界がネット上に構築されている。
(中略)僕らは、仮想世界にログインして、仮想キャラの配信や生活している様子を見ることが生きがいになる。
まさに、SAO(ソードアート・オンライン)の世界ですね。
SAOの世界とは、頭にヘッドギアのような機械をつけると、異世界空間(仮想世界)にログインできる世界です。
SAOを見ていない方は、Amazonプライムで見られるので、ぜひどうぞ。
もし、SAOの世界にログインできるようになったら、YouTubeから仮想世界に人は流れるでしょう。
例えば、ヨーロッパに旅行するにしても、ヘッドギアをつければ、現実と変わらないロンドンを体感できるのです。
YouTubeは視聴するだけ。SAOの世界は自分の体験です。
SAOの世界が実現したら、2038年、2048年と言わずとも、ユーチューバーが消滅する可能性はあるわけです。
しかし、役に立つコンテンツは消滅しないと考えます。
見続けるかどうかは、
- 面白いか
- 役に立つか
のどちらかがないと厳しいと書きました。
SAOの世界とYouTube、どちらが「面白い」かというと、体験できるSAOの世界でしょう。
では、どちらが「役に立つか」というと、YouTubeだと思います。
SAOの世界は、現実の拡張です。
現実で学校の授業を聞くより、YouTubeで倍速の講義を聞く方が、インプットの量は多く、質も高いでしょう。
役に立つ動画は、消滅しません。