会社員を辞めて生きる方法
帯文が、村上龍さんです。
減速すれば、景色が鮮明に見える。発見もある。
どうして小説家の村上さんが、本書の帯文を書いてるんだろうと思ってました。
すると、作中で村上さんの言葉が引用されてました。
村上龍さんがかつて「今の日本には何でもあるが、希望だけがない」と言いました。
希望、確かにあるとは言いがたいです。
髙坂さんは言います。
子どもたちに希望を見せられるのは、プロのスポーツ選手や芸能人やミュージシャンだけではありません。近所で活き活きと楽しそうに働く、“ダウンシフターズ”なのかもしれません。
一流のプロスポーツ選手や芸能人やミュージシャンはスターですし、私も憧れます。
しかし、憧れたって、いい大人の私が今からなれるわけではありません。
では、ダウンシフター(減速生活者)はどうか。
ダウンシフターの定義は、以下のとおりです。
過度な消費主義から抜け出し、もっと余暇を持ち、スケジュールのバランスをとり、もっとゆっくりとしたペースで生活し、子どもともっと多くの時間を過ごし、もっと意義のある仕事をし、彼らのもっとも深い価値観にまさに合った日々を過ごすことを選んでいる
「活き活きと楽しそうに働く」のに、年齢は関係ないと思いました。
ダウンシフターズの定義に、「もっとゆっくりとしたペースで生活」とあります。
これが減速して生きることだと思います。
「もっとゆっくりとしたペースで生活」するには、どうすればいいのか。
- 仕事の量を減らす
- 予定の量を減らす
どうやって、仕事の量を減らすかが問題です。
髙坂さんは、30歳で会社を辞めました。
その後、バーを開きました。
バーは週休2日制で始めて、その後、週休3日にしたそうです。
ランチ営業はせず、夜のみの営業で、必要な生活費を賄ってます。
バーを開業して1年過ぎ、できることを増やすために、お米や大豆を自給し始めました。
この二つのアイテムを自給できれば、何があっても生きることができるわけです。そして、ダウンシフターズにとって、自給は大きな自信になるだけでなく、手段にもなりえます。食費が減らせるので、低収入でいくことが可能です。低収入でいいなら、仕事の選択肢が増えます。好きな仕事をしやすくなります。
私の場合、土日祝が休みです。
- 勤務時間約8時間
- 休憩1時間
- 通勤往復1時間
出勤して帰宅するまで、約10時間です。
残業なしでも、1日24時間のうち10時間は、仕事に関する時間です。
睡眠時間が8時間として、残り6時間。
食事、風呂、洗濯、掃除などの家事に計2時間かかるとして、1日4時間は自由時間があります。
残業や飲み会をしたら、この4時間は溶けます。
この4時間で、現状を打破しなければいけません。
しかし、私はどうにもできてないのが今の状況です。
- 司書への転職活動
- 小説執筆
- 脚本執筆
- ブログ執筆
私は、このあたりに時間をかけてきました。
ですが、いずれも成果が出ませんでした。
今の仕事を辞めて生計を立てられる目処はなく、お金のための仕事を続けてます。
1日10時間以上、仕事に費やしてます。
髙坂さんのように、仕事を辞めて、空いた時間で自分のやりたいことをやってみてはどうか。
そんな考えが頭をよぎります。
しかし、収入源がなくなったら、腰を据えて何かをする余裕はなくなるでしょう。
毎月の収入があるから、空いてる時間に、小説を書いたりブログを執筆したりできたわけです。
安定収入がなくなったら、焦燥感に駆られて、まず仕事先を探し出しそうです。
新たに就いた仕事では今以上に忙しく、余暇時間を取れなくなるかもしれません。
それなら今の仕事を続けながら、空いてる4時間に挑戦すればいいわけです。
ですが、それでは減速していません。結果も今までと変わらないでしょう。
減速する方法を考えてみます。
- 生活費(家賃)を下げて退職
- やりたいことで生計を立てる挑戦(3年の期限付きの減速)
- 2が軌道に乗ったら自給(米、大豆)を始める
- 2が3年でどうにもならなかったら再就職
特に問題となるのは、2と4です。
- やりたいことで、生計を立てられるのか
- 生計を立てられなかったときに、再就職できるのか
3年と設定したのは、資産や精神状態との兼ね合いです。
3年集中して取り組んでも、ものにできなければ、お金のために働くしかないと、諦めがつくでしょう。
再就職は、仕事を選ばなければ、何かしらはあると考えます。
したがって、挑戦する土壌は整ってるわけです。
職場環境が悪化するリスクはありますが、食いっぱぐれることはないでしょう。
後は、やるかやらないかです。
減速すれば、景色が鮮明に見える。発見もある。
私が減速するには、退職して時間を作るしか、方法はなさそうです。