いっちの1000字読書感想文

一応平成生まれ。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『ギフテッド』鈴木涼美(著)の感想【母の死に際】(芥川賞候補)

母の死に際 主人公は、飲み屋で働く20代後半の女性です。 歓楽街やコリアンタウンの近くに住んでいます。 母の要望で、母は主人公の部屋に移り住みます。 しかし、すぐに入院してしまいました。 母の命は長くないです。母に付き添うため、主人公は飲み屋を辞…

『家庭用安心坑夫』小砂川チト(著)の感想【坑道に立つマネキン人形を盗む】(群像新人賞受賞、芥川賞候補)

坑道に立つマネキン人形を盗む タイトルの「家庭的安心坑夫」とは何でしょうか。 作中には明言されていません。 関連しているのは、主人公の実家近くのテーマパークの坑道にいる、ツトムというマネキン人形のことです。 ツトムはその坑道の中腹に立っている…

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子(著)の感想【胸糞悪い『コンビニ人間』】(芥川賞候補)

胸糞悪い『コンビニ人間』 『コンビニ人間』からユーモアを引いて、胸糞悪さを足したような小説です。 狭い職場の表面的な人間関係の裏にある感情を、さらけ出しています。 登場人物の誰一人にも魅力を感じませんでした。 支店長:「飯はみんなで食ったほう…

『あくてえ』山下紘加(著)の感想【悪態というコミュニケーション手段】(芥川賞候補)

悪態というコミュニケーション手段 タイトルの「あくてえ」とは、 悪口や悪態といった意味を指す甲州弁 で、主人公である19歳の女性は、悪態をつきます。 主人公が、同居の祖母を「ばばあ」と心の中で呼ぶのも悪態の一つです。 主人公は、 祖母 母 の三人暮…

第167回芥川賞候補作発表、掲載誌まとめ(2022年上半期)

第167回芥川賞候補作発表 2022年6月17日(金)、芥川賞の候補5作品が発表されました。 受賞作の発表は、7月20日(水)です。 以下、候補作と掲載誌をまとめます。 小砂川チト『家庭用安心坑夫』群像6月号 初の候補入りです。 同作で群像新人文学賞を受賞しま…