いっちの1000字読書感想文

平成生まれの社会人。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『中田式 ウルトラ・メンタル教本』中田敦彦(著)の感想【最高の仕事とは】

最高の仕事とは 中田さんは、「最高の仕事」を、以下の5つすべてを満たすものだと言います。 成果を出している 周囲に認められている 満足な報酬が得られている やりたい職種に就いている 気の合う仲間がいる ハードルが高いです。 一番重要なのは①だと思っ…

『日本のみなさんにお伝えしたい48のWhy』厚切りジェイソン(著)の感想【自分のために生きる】

自分のために生きる 最近、FIREした厚切りジェイソンさん。 ジェイソンさんは、2014年にお笑い芸人としてデビューしました。 翌年、本書が出版されています。 今読んでも響く内容ばかりでした。 ジェイソンさんが言いたいのは、「自分のために生きろ」だと感…

『熔ける 再び そして会社も失った』井川意高(著)の感想②【刑務所で一般教養を学び直す】

刑務所で一般教養を学び直す 感想①はこちらです。 本書では刑務所での生活も描かれています。 刑務所では自由時間はたっぷりある。工場での作業のあと、午後5時過ぎに夕食を終えたら、午後9時まで4時間近くも本を読める。土日は午前8時から午後9時まで、独房…

『熔ける 再び そして会社も失った』井川意高(著)の感想①【出所後もギャンブル依存症は止まらない】

出所後もギャンブル依存症は止まらない 本書は『熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録』の続編です。 前編の感想はこちら。 著者の井川さんは、大王製紙の会長時代、連結子会社から約55億円を借り入れた会社法違反で逮捕されました。 借り入れた金も含め…

『熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録』の感想【カジノで106億負けた理由】

カジノで106億負けた理由 著者の井川さんは、42歳で大王製紙の社長になった方です。 筑波大学附属駒場中学校・高等学校 東京大学法学部 を経て、祖父が創業した大王製紙に入社しています。 東大に入っておけば、少なくとも学歴面で「あいつは所詮ボンボンだ…

『我が闘争』堀江貴文(著)の感想②【ライブドア事件と野口英昭氏の自殺】

ライブドア事件と野口英昭氏の自殺 感想①はこちらです。 野口英昭さんは、堀江さんの会社の部下でしたが、後に辞めています。 野口さんの自殺の報道が流れたのは、堀江さんに強制捜査が入った直後の出来事です。 野口氏の死に僕が関与していたと思い込んでい…

『我が闘争』堀江貴文(著)の感想①【ホリエモンの自叙伝】

ホリエモンの自叙伝 一気に読みました。 これは僕が長野刑務所で服役していた時に書き始めたものだ。 生まれて最初の記憶から現在までを時系列で辿っていく、いわゆる自叙伝ということになる。 この書き出しに引き込まれました。 捕まる前の堀江さんと言えば…

「普通の会社員でもできる 日本版FIRE超入門」山崎俊輔(著)の感想【副業で収入を増やす】

副業で収入を増やす FIREとは、 経済的独立の獲得による早期リタイアを目指すムーブメント で、本書は、日本人向けに書かれたものです。 FIRE(早期退職)に憧れます。 時間と場所にとらわれない自由な生き方をしたいからです。 好きな時間に起き、好きな場…

『人生の結論』小池一夫(著)の感想【特定の主題で人格を全否定しない】

特定の主題で人格を全否定しない タイトルに惹かれて読みました。 「人生の結論」が書かれている本があるなんて。 著者の小池さんを、私は存じ上げなかったのですが、興味深い経歴の方でした。 小説家を目指しましたが断念しました。その後弁護士を目指しま…

『キミは何のために勉強するのか』富田一彦(著)の感想【無意味な苦労であってはいけない】

無意味な苦労であってはいけない 著者の富田さんは、代々木ゼミナールの英語講師です。 もし、大学受験の予備校の先生に「キミは何のために勉強するのか」と聞かれたら、「志望校に合格するため」と答えるでしょう。 ただ本書は、一般の読者にも向けて書かれ…

『お金の不安がなくなる資産形成1年生』小林亮平(著)の感想【三菱東京UFJ銀行を辞める決断】

三菱東京UFJ銀行を辞める決断 資産形成よりも、著者の経歴に目を奪われました。 小林さんは、1989年生まれで、三菱UFJ銀行を3年9か月で退職した元銀行員です。 自由に生きていきたいという思いから独立の道を選びましたが、さっそく直面したのはお金の問題で…

『嫌なこと、全部やめても生きられる』プロ奢ラレヤー(著)の感想【人と違う生き方を突き詰める】

人と違う生き方を突き詰める プロ奢ラレヤーさんは、人に奢ってもらって生計を立てている方です。 出版当時(2019年12月)に22歳で、年収1000万とのこと。すごいです。 僕の生活は奢られているか、ツイッターや有料マガジンを更新しているか、本読んでいるか…

『嫌なことから全部抜け出せる 凡人くんの人生革命』ヒトデ(著)の感想【小さな実績の積み上げ】

小さな実績の積み上げ 凡人が、嫌なことから抜け出せる方法なんてあるのでしょうか。 著者のヒトデさんのスタートラインは、 学歴なし(Fラン大学) スポーツ全然ダメ(大会の勝率0%) 仕事もミスだらけ 何かに没頭して結果を出した経験なし 周りに起業した…

『本当の自由を手に入れる お金の大学』両学長(著)の感想【稼ぐ力で生活費<資産所得】

稼ぐ力で生活費<資産所得 著者の両学長は、10代の頃から疑問に思っていました。 なんで毎朝同じ時間に学校や職場に行くのか なんで週に5日も働く必要があって、2日しか休みがないのか なんで毎朝満員電車に揺られる必要があるのか なんで会いたくない人と我…

『私の推敲』町屋良平(著)の感想【私という小説家の極意】

私という小説家の極意 小説家の主人公には、お守りのように読み返している創作の指南書があります。 指南書の名前は、『私という小説家の極意』で、著者の名前は書かれていません。 指南書の著者が、編集者のタカハシクンに向けて話した内容を、タカハシクン…

『こどもの詩』川崎洋(編)の感想【大人は子どもの夕暮れ】

大人は子どもの夕暮れ 本書は、読売新聞に掲載された「こどもの詩」を集めたものです。 それぞれの詩の最後に、編者の川崎さんのコメントが添えられています。 川崎さんは、「こどもの詩」に3つの感想を持っています。 連想の豊かさ。大人の思いつかないイメ…

『だれでも詩人になれる本』やなせたかし(著)の感想【良い詩を書きたい人へ】

良い詩を書きたい人へ やなせさんは、アンパンマンの作者です。詩を書き、詩集の編集もしていました。 本書の冒頭、やなせさんは読者に質問をします。 詩人になりたいですか? 詩をかいてお金もちになりたいですか? それとも世間に名前を知られたいのですか…

『試験勉強という名の知的冒険』富田一彦(著)の感想【学力とは抽象化できる力】

学力とは抽象化できる力 富田さんは、代々木ゼミナールの英語講師です。 主に東大英語を担当しており、富田さんも東大出身です。 本書は、英語を読めなくても読み進めることができます。 本書は「試験」を受けようとしているすべての人々、そして「試験問題…

『1000年後の大和人』松井十四季(著)の感想【保育園の運転手のぼやき】(三田文學新人賞受賞)

保育園の運転手のぼやき 主人公は保育園の運転手をしています。 鬼滅の刃とうっせぇわに辟易しながらバックミラーを見ると8人の保育園児が緑と黒の格子柄のマスクをしながらうっせーうっせーと叫んでいた。 一文目から飛ばしてます。語り口が面白く、引き付…

『詩の楽しみ―作詩教室』吉野弘(著)の感想【詩の書き方のコツ】

詩の書き方のコツ 吉野さんは、詩の定義を、 言葉で、新しくとらえられた、対象(意識と事物)の一面 としています。 対象は、 人 自然現象 社会現象 意識 何でもいいと、言います。 心惹かれた対象をほめようと思い、それを明確に意識の中に持ちこもうとし…

詩人になる方法、詩の書き方(『公募ガイド2018年7月号』参照)

詩人になる方法、詩の書き方 公募ガイドを参考に、詩人になる方法をまとめます。 プロの詩人になるルートは、 「現代詩手帖賞」を取って単行本を出版 出版した単行本で「中原中也賞」か「H氏賞」を取る だそうです。 では、現代詩手帖賞は、どのようにして取…

『くじけないで』柴田トヨ(著)の感想【92歳で産経新聞「朝の詩」に初掲載】

92歳で産経新聞「朝の詩」に初掲載 著者の柴田さんは、息子さんの勧めで、90歳を過ぎてから詩を書き始めたそうです。 柴田さんが腰を痛めて趣味の日本舞踊が踊れなくなってしまったとき、息子さんはなぐさめるために詩を勧めたのでした。 その方の書いた本書…

『詩のすすめ―詩と言葉の通路』吉野弘(著)の感想【即死場所の読み方】

即死場所の読み方 吉野弘さんが、言葉に興味を呼び起こされるのは、 言葉の意味の重層性に立ち会うとき だと言います。 日常使い馴れている言葉のある一つの意味が、ぐらついてしまって、一つの意味だけでは収拾がつかなくなってしまうときなのです。 例えば…

『生命は』吉野弘詩集の感想【わかりやすいが問いを残す】

わかりやすいが問いを残す 吉野弘さんの詩は、簡潔で分かりやすいです。 例えば、「自分自身に」という詩。 他人を励ますことはできても 自分を励ますことは難しい (中略) 自分がまだひらく花だと 思える間はそう思うがいい すこしの気恥ずかしさに耐え す…

『吉野弘詩集』小池昌代(編)の感想【「I was born」と「仕事」】

「I was born」と「仕事」 理解できない詩が多い中、吉野弘さんの詩は比較的わかりやすいです。 以下の「I was born」は、少年視点の詩です。 僕は<生まれる>ということがまさしく<受身>である訳を ふと諒解した。僕は興奮して父に話しかけた。 ――やっぱ…

『遠い指先が触れて』島口大樹(著)の感想【失われた記憶を取り戻す】 

失われた記憶を取り戻す 主人公は、僕(男性)と私(女性)の2人です。 主人公の僕には、薬指と小指の指先がありません。 左手の薬指と小指は途中で止まっている。誰かの感覚を、ない指に感じる。 僕は幼い頃に、ウサギに噛まれたらしいです。 しかし、噛ま…

『ギフテッド』鈴木涼美(著)の感想【母の死に際】(芥川賞候補)

母の死に際 主人公は、飲み屋で働く20代後半の女性です。 歓楽街やコリアンタウンの近くに住んでいます。 母の要望で、母は主人公の部屋に移り住みます。 しかし、すぐに入院してしまいました。 母の命は長くないです。母に付き添うため、主人公は飲み屋を辞…

『家庭用安心坑夫』小砂川チト(著)の感想【坑道に立つマネキン人形を盗む】(群像新人賞受賞、芥川賞候補)

坑道に立つマネキン人形を盗む タイトルの「家庭的安心坑夫」とは何でしょうか。 作中には明言されていません。 関連しているのは、主人公の実家近くのテーマパークの坑道にいる、ツトムというマネキン人形のことです。 ツトムはその坑道の中腹に立っている…

『おいしいごはんが食べられますように』高瀬隼子(著)の感想【胸糞悪い『コンビニ人間』】(芥川賞受賞)

胸糞悪い『コンビニ人間』 『コンビニ人間』からユーモアを引いて、胸糞悪さを足したような小説です。 狭い職場の表面的な人間関係の裏にある感情を、さらけ出しています。 登場人物の誰一人にも魅力を感じませんでした。 支店長:「飯はみんなで食ったほう…

『あくてえ』山下紘加(著)の感想【悪態というコミュニケーション手段】(芥川賞候補)

悪態というコミュニケーション手段 タイトルの「あくてえ」とは、 悪口や悪態といった意味を指す甲州弁 で、主人公である19歳の女性は、悪態をつきます。 主人公が、同居の祖母を「ばばあ」と心の中で呼ぶのも悪態の一つです。 主人公は、 祖母 母 の三人暮…