2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
しゃべり続ける二人 「ゴドーを待ちながら」何をするのか。 「~ながら」の後には、言葉が続くと思います。 例えば、 電車を待ちながら、スマホを見る 上司を待ちながら、部下と雑談する のように。 「ゴドー」は、何なのか。 人間だとはわかります。 「ゴド…
小説を読む人や書く人に 小説を読む人にも、書く人にも、参考になります。 小説を読む人へは、著者が紹介してる本の中で、読みたいと思う本がきっとあるからです。 私は、森博嗣さんの『喜嶋先生の静かな世界』を読みたくなりました。 『喜嶋先生の静かな世…
選評を読んで 「おわりのそこみえ」は、「終わりの底見え」と書けます。 終わりの底が見えたとき、希望なのか、絶望なのか。 タイトルがひらがなの理由は、わかりません。 ただ、ひらがなだと、柔らかい印象を受けます。 漢字だったら、怖い印象を受けます。…
選評を読んで タイトルでクイズの話かと思いましたが、全然違いました。 主人公は27歳。名前は怜王鳴門(れおなるど)。 生まれてからこの部屋を出たこともない 主人公は、パソコンに表示された文章を読みます。 文章は、主人公について書かれた内容でした。…
第170回芥川賞受賞作発表 2024年1月17日(水)、芥川賞の受賞作が発表されました。 九段理江『東京都同情塔』 東京都同情塔 作者:九段理江 新潮社 Amazon 私の予想ははずれました。 受賞予想はこちらです。 選評 選考委員の吉田修一さんの会見は、NHKの記事…
指がないこと 最初の一文を読んだら、次の文、次の文と、読み進められます。 短文の畳みかけで、最後まで疾走感があります。 主人公は男子中学生。右手の小指と、薬指半分がありません。 4歳のとき、タンスで指を挟んだからです。 父と母とは別居で、祖母と…
殺意と自殺の理由 感想①はこちらです。 読み終わってからも、頭に残ります。 観念的な内容が多く、私が読み解けてないから、頭に残ってる気がします。 いつもなら、感想を書いたら次の作品を読むのですが、この作品がこびりついて、次の作品へ移行できません…
選評を読んで 著者は17歳で、史上最年少受賞とのことです。 どんな小説を書くのだろうと読み始めたら、厳かな文章という印象を持ちました。 人物の描写では、 目鼻立ちの、運命に苛まれているような美貌は思わず息を呑むほどで、傑出した細長い眉、翳りのあ…
選評を読んで シャーマンとは、 神や精霊との直接接触からその力能を得、神や精霊との直接交流によって託宣、予言、治病、祭儀などを行う呪術・宗教的職能者(日本大百科全書) とあります。 作中でシャーマンを託されてるのは、主人公です。 主人公は、南米…
タイトルの意味 最初は読みにくかったです。 誰が誰か、わからない 誰が何を言ってるのか、わからない 途中で読むのをやめようかと思いました。 私は新人賞受賞作を読む際には、 受賞作 選評 の順で読みます。 なぜ、こんな読みにくい作品が受賞したのかを知…
第170回芥川賞候補作発表 2023年12月14日(木)、芥川賞の候補5作品が発表されました。 受賞作の発表は、2024年1月17日(水)です。 以下、候補作と掲載誌をまとめ、受賞予想をいたします。 安堂ホセ『迷彩色の男』文藝秋季号 第168回の候補『ジャクソンひと…
自分に都合の悪いことを隠す 「アイスネルワイゼン」は、夜想曲「ツィゴイネルワイゼン」をもじった曲です。 どうしてもじったのか、結局聞きそびれてしまいました とあるとおり、理由はわかりません。 主人公は32歳の女性で、ピアノ講師をしています。 以前…
人と猿の交流 主人公は、女子競歩の選手です。 テレビ中継された大会で、失格になります。 失格になった主人公は、バッシングを受けます。 故意による妨害に見えたからです。 主人公は、家に引きこもります。 競歩のコーチも母も、頼りになりません。 コーチ…