2024-01-01から1年間の記事一覧
労働と仕事を切り分ける 事務と書かれた本が売れてるので、気になりました。 本書でいう事務は、事務職とは関係ありません。 では、事務とは何か。 事務のことを考える、というのは、つまりは、あなたが小さい頃から本心でやりたいと思ってることを実現する…
声だけ残される存在 男子校の教室は、静まり返ってます、 二年E組の人気生徒だった山田が、交通事故で亡くなったからです。 担任が、気分転換に席替えを提案したとき、山田の声がどこからか聞こえます。 いくら男子校の席替えだからって盛り下がりすぎだろ …
第172回芥川賞候補作発表 2024年12月12日(木)、芥川賞の候補5作品が発表されました。 受賞作の発表は、2025年1月15日(水)です。 以下、候補作と掲載誌をまとめ、受賞予想をいたします。 安堂ホセ『DTOPIA』文藝秋季号 『ジャクソンひとり』(第168回候補…
名言の出典を求めて 主人公は、ドイツ文学を研究する大学教授です。 日本におけるゲーテ研究の第一人者とされてます。 主人公が学生時代、ドイツに留学してたときに、隣人の美大生は言いました。 ドイツ人はね(中略)名言を引用するとき、それが誰の言った…
睾丸を摘出する少年 「DTOPIA」の読み方は、「デートピア」です。 「DTOPIA」は、配信の恋愛リアリティーショーの番組名です。 舞台は、フランス領ポリネシアのボラ・ボラ島。 ヒロインの女性一人を巡って、多様な国から集められた男性10人が競います。 フラ…
文字が消えて使えなくなる現象 字滑り(じすべり)とは、突然、文字が消えて使えなくなる現象です。 例えば、漢字やひらがなやカタカナが、消えて、使えなくなります。 見る・聞く・話す言葉が、消えます。 どの言葉が消えたり、使えなくなったりするのかは…
リアリティのあるなし 主人公は、弟の結婚式に出るために、新幹線で仙台へ行きます。 新幹線から降りるとき、就活帰りの女子大生から声を掛けられます。 タイトルにもあるとおり、主人公は、24、5歳の女性です。 女子大生は、自分の読みたかった漫画を主人公…
作家になる方法 小川哲さんと町屋良平さんの対談が面白かったので、こちらも手に取りました。 町屋さんとの対談の感想はこちらです。 高瀬さんとの対談も、「これから作家を目指すひとへ」というタイトルでも合うと思いました。 高瀬さんは小説の登場人物を…
シーンを象徴にする 小川哲さんと町屋良平さんの対談です。 小川哲さんはエンタメの新人賞(ハヤカワSFコンテスト)出身で、直木賞受賞 町屋良平さんは純文学の新人賞(文藝賞)出身で、芥川賞受賞 小川さんのエレベーターに乗ったときの思考の跳躍に、驚き…
冒頭乗り切れば面白い 冒頭を読んだとき、挫折しそうでした。 誰が何を語ってる何の話なのか、全くつかめなかったからです。 途中で、しんどさから解放されます。 主人公が経理の仕事をしており、相手先の会社に、本来の1000倍の金額を振り込んでしまったこ…
幼馴染との脳内対話 主人公は、お土産屋でバイトをしてます。 店が無期限休業することになり、主人公は仕事がなくなります。 出勤最終日に主人公は、店から7万円をもらいます。 時間と臨時収入を得た主人公は、故郷へ行くことにします。幼馴染の墓参りをする…
外れ値の友だち 主人公は27歳の男性です。 うつ状態を理由に、勤め先の広告代理店を休職します。 主人公が自宅で配達を頼むと、幼稚園の同級生という男性が、配達員として来ました。 主人公は、その同級生を覚えてませんでした。 その後、同級生は再びやって…
トー横キッズの末路 読み方は、泡(あぶく)の子(こ)です。 主人公は、トー横(新宿東宝ビルの横)を生活の拠点としてます。 主人公が17歳のとき、トー横で同い年の友達ができました。 知り合いに、トー横を見下ろせる部屋に住んでる青年がいます。 青年は…
言葉は廃墟化する 同時受賞の『ダンス』とは異なり、新潮新人賞っぽい作品だと思いました。 文章が濃密で、簡単には読ませてくれません。 新人賞受賞作でなければ、途中で投げ出してたかもしれません。 私は二度読みました。 金原ひとみさんが選評で、 初読…
馴染めてない人たち まず一文目が良いです。 今日こそ三人まとめて往復ビンタをしてやろうと堅く心に決めて会社に行った。 「三人まとめて」、「往復」ビンタに、私は引きつけられました。 三人まとめてってどういうことだろう ただのビンタではなく往復ビン…
感動して泣くとは思わなかった ハリーポッターを読んで(聴いて)、泣くとは思いませんでした。 読んで(聴いて)と書いたのは、Amazonオーディブルを使ったからです。 Amazon.co.jp: Audibleオーディオブック 厚い本を読む時間や気力はありませんでしたが、…
言葉で心を動かす方法 著者の川上さんは、新卒後、広告会社にコピーライターとして採用されたわけではありませんでした。 20代後半まで、営業職をしてたそうです。 その後、クリエイティブ局でCMプランナーをしましたが、会社勤めになじめず、退社してフリー…
中年クライシスなのか 「パーティー」が終わって、「中年」が始まる。 「パーティー」とは、シェアハウスを運営して解散するまでのことで、 「中年」とは、シェアハウスを解散して一人暮らしを始めたことでしょう。 「中年」は、年齢よりも精神的なものだと…
他人の頭を借りて考える 難しかったです。 何が難しかったというと、私は結局どうしたらいいのか、わからなかったからです。 私は本(特にビジネス書)を読むとき、自然と「答え」を探していると、気づきました。 本に書かれた「答え」を読む 納得して「行動…
ナリワイの見つけ方 『減速して自由に生きる』が良かったので読みました。 感想はこちらです。 「次の時代を先に生きる」とは、どういうことでしょうか。 経済成長主義から卒業してこそ、やっと新しい生き方が始まり、次の時代が始まる。 「経済成長主義から…
個性に合った充足感の追及 『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』で参考にされてたので読みました。 感想はこちらです。 ダークホースとは、 予想を覆して勝利する人々、今まで見向きもされなかったのに突然快進撃をはじめ勝者となる人のこと 「予想を覆…
偏愛を見つける タイトルに惹かれました。 「人生のレールを外れる衝動のみつけかた」 「人生のレールを外れる衝動」とは、 誰かに強制されたわけでもないのに、自分を何かに夢中にさせる衝動のこと と、著者の谷川さんは言います。 漫画『チ。』を例に挙げ…
人生の残り時間は限られている 高橋さんは自由人です。 大学を中退し、バーを開店 店を譲り、無職 自伝を出すため、出版社設立 出版社を譲り、無職 26歳で結婚、世界一周 帰国後、沖縄に移住(出身は東京) ハワイに移住 そんな自由人の思考が書かれてます。…
妊娠、出産、産後の実体験 川上さんの、妊娠から産後1年間までの実体験です。 あけすけに語ってる感じが伝わり、好感が持てます。 例えば、妊娠中の性交について書かれてます。 川上さんの産院で、妊娠中の性交は「ぜったいにダメ派」だったようで、 その瞬…
楽しみや生きがいのある仕事 『なぜ僕らは働くのか』で紹介されてたので、読みました。 感想はこちらです。 33人の働く人の、夢やきっかけが書かれてます。 私はそのどこかに、夢を探してました。 33人の夢があれば、感銘を受けるものがあると思いました。 …
「後世への最大遺物」現代語訳 本書は、 内村鑑三の講義「後世への最大遺物」の現代語訳 佐藤優の解説(「後世への最大遺物」を今読む人へ) の二部構成です。 以前、私は岩波文庫版の「後世への最大遺物」を読みました。 感想はこちらです。 こちらを読んで…
心が向かないものには動かない 感想①はこちらです。 著者の山田さんは、次のあてもなく、38歳で会社を辞めました。 どうやって社会にエントリーしていいかわからず、収入もなく、4年間は赤字の、先の見えない生活をしていた。 あてもなく退職 独立後4年間赤…
やりたいことの見つけ方 約5年半ぶりに再読しました。 前回の感想はこちらです。 感銘を受けた部分は、前回読んだときと、さほど変わりませんでした。 それが良いことなのか、悪いことなのか。 今の私が、5年半前の自分と、そんなに変わってないということで…
勇ましい高尚なる生涯 本書は、『半農半Xという生き方』の著者、塩見直紀さんに影響を与えた本だそうです。 感想はこちらです。 「後世への最大遺物」というタイトルに、興味を惹かれました。 「最大遺物」とは何だろうか。 著者の内村鑑三は、後世へ遺すべ…
天与の才の見つけ方 本書は、髙坂勝さんの『減速して自由に生きる』で紹介されてました。 半農半Xのコンセプトに共感したので読みました。 一つは人生において農を重視し、持続可能な農のある小さな暮らしを大切にする方向だ。もう一つは与えられた天与の才…