いっちの1000字感想文

一応平成生まれ。主に読書感想文を書いてます。

新人賞

ムラ社会で耐えた君は 石倉真帆『そこどけあほが通るさかい』(群像新人賞受賞)の感想(1000字)

ムラ社会で耐える ムラ社会は人間関係が密です。 それが嫌ならムラを出ればいいのですが、主人公は学生なのでそうはいきません。 頭が良いわけでも、スポーツもできるわけでもない女子生徒です。 将来やりたいことがあるわけでもありません。 ただ今の環境が…

Happy Birthday and White Christmas 村上春樹『風の歌を聴け』(群像新人賞受賞)の感想(1000字)

Happy Birtday and White Christmas 『Happy Birthday and White Christmas』は、村上春樹さんが本作を応募したときのタイトルです。 受賞の段になり、タイトルが『風の歌を聴け』に変更されたそうです。 なぜ、変更されたのかはわかりません。 確かに『風の…

言いにくいことを人に伝えるときに 町屋良平『青が破れる』(文藝賞受賞)の感想(1000字)

ひらがな、カタカナを多用する文体 「あいつ、ながくないらしいんよ」 とハルオはいった。 ハルオの彼女の見舞いにいったかえりだった。 おれは、 「ビョーキ?」 ときいた。(p.9) 本来、漢字で書くところを、ひらがなやカタカナが使われています。 その文…

生まれた子が重い皮膚病だったら 田村広済『レンファント』(文學界新人賞受賞)の感想(1000字)

子どもを可愛がれない 育児休暇を取った男性が、子の重い皮膚病と、妻との関係に悩みます。 妻は、子どもを可愛がっていました。 しかし、子が皮膚病とわかり、強い薬を塗っても治らない現状を見て、可愛がらなくなりました。妻の言葉です。 あんなに苦しん…

自意識過剰な地下アイドルの暴走 奥野紗世子『逃げ水は街の血潮』(文學界新人賞受賞)の感想(1000字)

地下アイドルの過剰な自分語り 地下アイドル、SNS、裏アカウントなどを素材に、一気に突っ走る文章です。 キモいオタは最悪。でもキモいオタから「顔かわいい料」をもらって生きているわたしはもっと最悪のイマジナリー便所。(p.14) 安いファミレスで、女…