いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「放送禁止」シリーズの感想【「有田脳」と「しじんの村」】

「有田脳」と「しじんの村」 くりぃむしちゅー有田哲平さんのラジオ番組「有田脳」で、「放送禁止」という映像作品を知りました。 「有田脳」では五十音順に、リスナーから募集した単語について、有田さんが語ります。 今回のお題は「え」。「映像」という単…

『30代にしておきたい17のこと』本田健(著)の感想【何をやりたいかを見極める】

何をやりたいかを見極める 私は30代です。 30代にしておきたいことが、自分は果たしてできてるだろうか。 そんな気持ちで読みました。 10代向けや20代向けのシリーズより、緊張感がありました。 できていない部分に、ため息をつくこともありました。悪い意味…

『列』中村文則(著)の感想②【整理券に書かれたもの】

整理券に書かれたもの 感想①はこちらです。 主人公は列に並んでいます。 何の列か、いつから並んでるかはわかりません。 並んでる理由もわからないのに、列を抜けることはしません。 主人公は、後ろの人から伝言を受けます。 後方からの噂ですが、どうやら私…

『列』中村文則(著)の感想①【列とは何か】

列とは何か 主人公は何かの列に並んでいます。 その列は長く、いつまでも動かなかった。 先が見えず、最後尾も見えなかった。 主人公は何のために列に並んでいるか、わかりません。 いつからか、列に並んでいます。 列に並んでいる前後の人たちと、会話はあ…

アニメ「ウマ娘 プリティーダービー(2期)」の感想【ヒールかヒーローか】

ヒールかヒーローか 1期の感想はこちらです。 1期と2期で主人公が違います。 1期の主人公が、2期では主役でないことに、最初は抵抗がありました。 1期では活躍していたのに、2期で活躍するレースがないからです。 史実に即してアニメを作る場合、1期と2期の…

アニメ「ウマ娘 プリティーダービー(1期)」の感想【トレーナーの重要性】

トレーナーの重要性 競馬はギャンブル。 競馬に対する私の認識は、その程度でした(それも間違ってますが)。 ウマ娘の登場人物は、実在の馬の名前が使われています。 トウカイテイオー オグリキャップ ハルウララ と、名前を聞いたことのある登場人物もいま…

『20代にしておきたい17のこと』本田健(著)の感想【誘われたらやってみる】

誘われたらやってみる 私は30代です。 20代でしておきたいことが、30代になってもやれてないのがあると思い、本書を読みました。 後悔はあります。 後悔は言い過ぎかもしれませんが、こうしておけば良かったことはありました。 誰かから、「○○やってみない?…

『10代にしておきたい17のこと』本田健(著)の感想【自然にできることを伸ばす】

自然にできることを伸ばす 私は30代です。 本書は10代向けでしょう。 「10代のときに読めたら良かったのに」とは思いません。 仮に私が、10代のときに本書を読んだからといって、さほど変わったとは思いません。 それに、過去の自分が読めたら良かったと言う…

『31歳、夫婦2人、月13万円で、自分らしく暮らす。』なにおれ(著)の感想【何者とは何か】

何者とは何か 著者名である「なにおれ」は、ブログ名「きっと何者にもなれない俺たちのライフスタイル」の略称からきているそうです。 僕は、今でも何者にもなれていません。 え? 本一冊出してるのに? 何者の定義はされてないので、なにおれさんの言う何者…

『疫病と戦争の時代に小説を書くこと』村上春樹(著)の感想【小説にしかできないこと】

小説にしかできないこと 本作は、村上さんがアメリカの大学で行われた講演されたときの、元原稿です。 僕がまず原稿を日本語で書き、それをイヴ・ジンマーマン教授が英語に翻訳し、更にそれに僕が手を入れるという作業がおこなわれた。 本書には、日本語だけ…

『がらんどう』大谷朝子(著)の感想【選評を読んで】(すばる文学賞受賞)

選評を読んで アラフォーの女性2人が、ルームシェアをします。 主人公は38歳で、経理の仕事をしています。 同居人は、仕事で知り合った女性です。 仲良くなったきっかけは、推しの男性アイドルグループが同じだったことです。 主人公と同居人が推すメンバー…

『ジューンドロップ』夢野寧子(著)の感想【選評を読んで】(群像新人賞受賞)

選評を読んで 主人公は女子高生で、 母は不妊症 父は母の再婚相手 物語でありそうな家族ものです。 選考委員の柴崎由香さんは、 全般に、語り手や中心となる人物が狭い範囲から出ることがなく、小説の深層で揺らぎが起きにくかったのではないか。 「全般に」…

「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」の感想【夏に見返したくなるアニメ】

夏に見返したくなるアニメ 見返したくなると言ってるくらいですから、何度か見てます。 感想もすでに書いていました。 何が素晴らしいかというと、登場人物の魅力です。 登場人物の魅力が、私にこの作品を何度も見せます。 ストーリーが面白いだけでは、何回…

『もぬけの考察』村雲菜月(著)の感想【選評を読んで】(群像新人賞受賞)

選評を読んで 舞台は、都会の賃貸マンションの一室です。 一人暮らし用の部屋で、入居者が頻繁に入れ替わります。 その部屋に住む人たちの生活が描かれます。 文章は読みやすく、最後まで一気に読めました。 「もぬけの考察」は、本作の一つの章のタイトルで…