いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『10代にしておきたい17のこと』本田健(著)の感想【自然にできることを伸ばす】

自然にできることを伸ばす

私は30代です。

本書は10代向けでしょう。

「10代のときに読めたら良かったのに」とは思いません。

仮に私が、10代のときに本書を読んだからといって、さほど変わったとは思いません。

それに、過去の自分が読めたら良かったと言うことは、現在の自分は何も変わらなくて良いという言い訳な気がします。

――なぜ、30代前半の今、本書を読んだのか。

30代の今になっても、「10代にしておきたい17のこと」ができてないのではないかと、思ったからです。

いわば確認です。

例えば、

人生を楽しく生きるコツは、とっても簡単なことです。「あなたが受け取りたいもの」を与えるだけでいいのです

(中略)自分は何も出さずに、いいものがほしい、人からよくされたいといっても、それは無理です

これ、できてるだろうかと思いました。

そもそも私の「受け取りもの」が何かすら、明確にはわかっていません。

「人からよくされたい」とは思っているので、人によくすることだけは、しようと思ってます。

では、何をすればいいのでしょうか。

あなたが自然にできること、人より上手にできて喜ばれること、それがあなたのライフワークです。

人生の目的は、自分らしさに気づき、才能を磨き、人に喜ばれることで、充実した人生を送ること」だと僕は考えています。

これは10代の自分が読んでいたら、わからなかったことだと思います。

30代になって、社会人として約10年働いてきた経験があるから、なんとなくわかるようになった気がします。

例えば仕事について。

私の職場は年齢層が高いので、パソコンが少しできるだけで、重宝されます。

マニュアルを作成して配るだけで、ありがたがられます。

接続できないパソコンを再接続することで、感謝されます。

これが、パソコンのできる人の多い職場にいたら、違うでしょう。

私の「パソコンができる」は、今の職場だからこそです。

それに私は、最初からパソコンができていたわけではなく、わからないことがあったときに自分で調べるくせがついていたからです。

パソコンについても、わからないことがあったら、まず自分で調べていました。

すると、知識がつきます。

同僚に聞かれたときも、最初はわからなくても、自分で調べて同僚に答えていました。

自分らしさとは、「パソコンができる」ではなく、「わからないことがあったら自分で調べる」でした。

その自分らしさのおかげで、同僚から喜ばれます。私も嬉しい気持ちになります。

普段はつまらない仕事でも、人から喜んでもらえたら嬉しいものです。

10代では、「自分らしさ」がうまくわからなかった気がします。

会社という組織で他人と比較して、初めてつかめた気がします。

10代で他人と比較するとしたら、

  • 勉強、運動、芸術のどれが得意なのか
  • 勉強なら、国語、算数、理科、社会、英語のどれが得意なのか
  • 得意を伸ばせる学部はどこか、職業は何か

を考えるでしょう。

苦手を克服するのではなく、得意を伸ばした方が、やはり楽しそうです。

10代のときに、「この人は素晴らしい」と思える人に出会えるというのは、その人たちと同じ道に進まなくても、その後のあなたの人生に素晴らしい影響を与えるでしょう

「この人は素晴らしい」と思える人がいないのは、出会う人の数が少ないのかもしれません。

もし私が、仮に10代に戻れるとしたら、

  1. 地元の偏差値トップ高校を目指す
  2. 東大を目指す
  3. 大学に入ったらいろんなところに顔を出す

だと妄想します。