トレーナーの重要性
競馬はギャンブル。
競馬に対する私の認識は、その程度でした(それも間違ってますが)。
ウマ娘の登場人物は、実在の馬の名前が使われています。
- トウカイテイオー
- オグリキャップ
- ハルウララ
と、名前を聞いたことのある登場人物もいます。
しかし、ほとんど知りませんでした。
レースは、実際にあったものを再現しているそうですが、前情報のない私にとっては、あまり意味がありません。
そんな私が、なぜ、今さらウマ娘を見たのか。
ここまで流行っているのだから面白いのだろうという期待です。
馬を可愛らしい女性に擬人化して走らせる。誰が考えたのでしょう。
天才はいる。悔しいが。
これは、JRAのCMのキャッチコピーに使われた名言ですが、このアニメの発想にも当てはまります。
私はトレーナー目線で見ていました。
トレーナーはチームを指導する男性です。
レースに出走するウマ娘たちは、チームに所属しており、トレーナーはチームの指導を行っています。
トレーナーは言います。
俺はお前たち全員が参加するレースが見たい
私もそう思いました。
チームのメンバーが、同じレースで走ったらどうなるんだろう。
メンバー同士はライバルでもあり、仲間でもあります。
チーム同士も、バチバチにやりあってるわけじゃなく、相手の走りを讃えることもあります。
敵チームであっても、良い走りをしたら、素直に讃えます。
簡単にできることではありません。それが良いです。
アニメだから実現できるのかもしれません。
いや、現実の競馬でも、相手が良い走りをしたら、相手を讃えるのかもしれません。
勝ち負け以上に、主人公たちは自分にとっての最高の走りを目指します。
終盤、主人公のチームのメンバーが出走するレースが行われます。
トレーナーの夢が叶います。
メンバーの名前が書かれた出馬表が映像に流れ、名前が呼ばれます。
名前の呼ばれ方にエフェクトがかかっていて、このシーンで、私は涙が流れました。
俺はお前たち全員が参加するレースが見たい
これが果たされるという奇跡。レースの結果はどうでもいいのです。
トレーナーは主人公たちを奮起させてきた存在です。
模擬レース中、主人公がけがをしていた仲間に寄り添ったとき、トレーナーは、
お前はレース中に立ち止まるのか
と注意します。
けがをしていた仲間は、主人公の目標でした。背中を追いかけてきました。
トレーナーは主人公に、次はお前が背中を見せる番だと言います。
俺はお前たちがレースに出て、先頭争いをしているところが見たい。それが今の俺の夢なんだ。
競馬をギャンブルだと思っていた私は、なんて愚かでしょう。
ウマ娘のCMを見て、キャッキャウフフの作品だろうと思っていた自分に、バカヤロウと言ってやりたいです。
これは本気で戦うウマ娘たちの熱い物語なんだと。
お前が予想してる数段上をいく作品なんだと。
そしてそれが、史実に即して作られてたアニメという驚きです。
製作陣、関わった全ての人たち、馬たちに感謝です。
2期の感想はこちらです。