ご指摘いただいた点について
本書について、以前読書メーターで感想を書きました。一部抜粋します。
ラストのわかりにくさの原因は、主人公と同じ名前の女性が、女子大生で風俗で働いてるからだろう。病気で入院してる今までの話は何だったのかと。
この感想について、コメントでご指摘をいただきました。
ご指摘いただいたのは2点です。
- 「主人公と同じ名前の女性が、女子大生で風俗で働いてるからだろう」は違うのではないか。主人公=釈華、風俗で働く女性=紗花だから別人では?
- 「病気で入院してる」は違うのではないか。主人公は病院ではなく、グループホーム入居では?
引用元はこちらです。
結論から申しますと、ご指摘いただいたとおりだと思いました。
私の書き方が間違っていました。
では、どうして書き方を間違ってしまったのか、考えたいと思います。
言い訳になっていますが、お許しください。自らの間違いを分析して、次に活かすためです。
1点目。「主人公と同じ名前の女性が、女子大生で風俗で働いてるからだろう」と書いてしまった理由について。
障害者である主人公が、風俗で働く女子大生だったと、思ったわけではありません。
障害者である主人公の名前=釈華と、風俗で働く女性の名前=紗花を読み間違いました。
ラストの紗花という名前を、釈華という名前として誤読したのです。
どうして誤読してしまったのか。
本書の構成は、
- 釈華の書いた記事
- 釈華の物語
- 釈華の書いた記事だと思われる
となってます。
読み間違いをしたのは3の部分です。
釈華が人間であるために殺したがった子を、いつか/いますぐ私は孕むだろう。
釈華=主人公であり、私=紗花だと考えます。
ラストに出てきた釈華という文字に引っ張られて、3の記事の視点を紗花ではなく、釈華だと読み間違えたのだと思います。
いずれにしても、部分が読めていませんでした。
2点目。「病気で入院してる」と書いてしまった理由について。
主人公は、グループホーム→病院→グループホームと、居場所が変わります。
訪問医の判断でKS大学病院に入院することになった。
(中略)プライベートの概念なく昼夜通して人の出入りする病院
主人公は、一時的に病院に入院します。
それをあたかも、病院にずっと入院してるように書いたのは、間違いでした。
グループホームを病院だと思って読んでいました。
感想の内容自体には影響しない、ささいな違いかもしれません。
しかし、グループホーム入居者や病院入院患者にとっては、大きな違いでしょう。
こちらも原因は、部分が読めていないことによる誤読です。
部分が読めていなかったのは、わかった気になって、読み飛ばしたり漠然と読んでいたりしたからでしょう。
わかった気になっていたことについては、こちらの本が参考になりました。
誤読は、ご指摘いただかなかったら気づけませんでした。
- 先入観を持たず、ゆっくり読む
- 自分の読みを疑う(わかってないことはないか?)
- 固有名詞を出すときは、正しいか確認する
このあたりから気をつけようと思います。