殺人を未然に防ぐ組織
1話の冒頭で引き込まれました。
日本の治安が維持されているのは、「殺人を未然に防ぐ組織」によるもの、というアイデアに、面白みを感じました。
「殺人を未然に防ぐ組織」は公にはされておらず、誰も知らないところで日本の治安を維持しています。
主人公の少女は、「殺人を未然に防ぐ組織」=「リコリス」のメンバーです。
主人公がいるのは本部ではなく、支部です。
支部は、東京都内にあるカフェです。
主人公は、カフェの店員でもあります。
カフェの名前が「喫茶リコリコ」。
「リコリス」は、組織に所属する人間(少女)の総称ですが、「リコイル」の意味は、わかりませんでした。
リコリスの支部(喫茶リコリコ)に、一人の少女がやってきます。
その少女は、組織の待機命令を無視し、独断で銃を発射しました。
命令無視により、支部への異動を命じられたのです。
この作品の何が良いかというと、エンディング曲への入り方です。
シリアスな場面があっても、最後にほっこり(もしくはクスッと)させられるシーンがあり、エンディングに入ります。
全13話の、最初の方の回は特にそうです。
エンディングで謎を前面に出して、次回を見せる終わり方ではありません。
1話完結のような終わり方をしつつ、解決されてない謎が残ってるのを、視聴者にはわからせて終わっているのが、良いです。
アップテンポなエンディング曲は、アニメに合っています。
最初から最後まで、エンディング曲は飛ばさずに聴きました。
シリアスなシーンで終わる回より、「喫茶リコリコ」での日常シーンで終わる回の方が、エンディングまで聴きたいと思いました。
余韻に浸る感じです。
一方、シリアスな場面が面白くないわけではありません。
「殺人を未然に防ぐ組織」を世間に暴く人物が現れます。
仮に、現実の日本にも「殺人を未然に防ぐ組織」があったとして、世間に暴露されたらどうなるか、考えました。
組織は犯罪を予見し、犯罪が行われる前に、犯人を捕えます。
本作の世界では、捉えられた人間は、行方不明者とされる(抹殺される)ようです。
捉えられた人間の処遇をどうするかで、世間の評価は分かれそうです。
犯罪を未然に防ぐ組織について、世間は好意的な気がします。
世間に組織(リコリス)の存在を暴露された今、犯罪を未然に防いだときに、犯人の処遇をどうするのでしょうか。
また、未然に防いだ犯罪を、どのように報道するのでしょうか。
続編では、そのあたりも描かれるかもしれません。