いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『破局』遠野遥(著)の感想【再読して面白い】(芥川賞受賞)

再読して面白い 読むのは、3回目か、4回目です。 3回以上読む小説は、ほとんどありません。 遠野さんの作品では、『破局』以外にも、『改良』を4回読んでいます。 どうしてそんなに読むのでしょうか。 たぶん、面白いからです。 たぶんとつけましたが、面白…

『パパイヤ・ママイヤ』乗代雄介(著)の感想【少女の秘密基地】

少女の秘密基地 後半に進むにつれ、面白くなります。 前半は、正直退屈です。 乗代さんの作品を読んだことのない人は、序盤で脱落する可能性があります。 最後まで読むと、爽やかな気持ちになれます。 乗代さんの『旅する練習』に近い、ロードムービーのよう…

『オカンといっしょ』ツチヤタカユキ(著)の感想【自虐と皮肉が面白い】

自虐と皮肉が面白い 『笑いのカイブツ』が面白かったので、2作目の本作にも期待していました。 『笑いのカイブツ』の感想はこちらです。 『笑いのカイブツ』は、 笑いにストイックだが結果が出ない 笑いを諦めきれず、もがき苦しむ 認めてくれる友達や恋人と…

『私の文学史 なぜ俺はこんな人間になったのか?』町田康(著)の感想③【文学の最終的な目的】

文学の最終的な目的 感想①はこちらです。 感想②はこちらです。 文学の最終的な目的は何ですかって話です。 なぜ文学を読むのか なぜ文学を書くのか に、置き換えてもいいかもしれません。 町田さんは言います。 この世の熱狂から離脱すること、この世にいな…

『私の文学史 なぜ俺はこんな人間になったのか?』町田康(著)の感想②【詩と小説の書き方】

詩と小説の書き方 感想①はこちらです。 町田さんには、「おもろい詩の四条件」があるそうです。 感情の出し方がうまい 調べ(調子で持っていく、音楽的) そいつ自身がおもろい 書かれている内容が正しかったり、役に立ったりする 反対に、「おもろない詩」…