いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『教育』遠野遥(著)の感想【小説はなんでもあり】(野間文芸新人賞候補)

小説はなんでもあり 小説はなんでもありと、思わせてくれる作品でした。 主人公は、全寮制の学校の学生です。 この学校では、一日三回以上オーガズムに達すると成績が上がりやすいとされていて、学校側から生徒にポルノ・ビデオが供給される。 どんな学校? …

『街とその不確かな壁』村上春樹(著)の感想③【子易さんという魅力的な人物】

子易さんという魅力的な人物 感想①はこちらです。 感想②はこちらです。 本作で魅力的な人物といえば、 子易(こやす)さんを挙げる人が多いと思います。 私も同感です。 子易さんは、主人公が館長として就任した図書館の、元館長です。 主人公を支えてくれる…

『街とその不確かな壁』村上春樹(著)の感想②【きみはどこへ行った】

きみはどこへ行った 感想①はこちらです。 主人公は高校生のとき、「きみ」に出会いました。 その後、「きみ」と連絡がつかなくなります。 主人公は「きみ」のことを忘れられませんが、どうすることもできません。 十年以上経ったある日、主人公は、別の世界…

『街とその不確かな壁』村上春樹(著)の感想①【40年越しの仕事の背景】

40年越しの仕事の背景 『街と、その不確かな壁』を前作 『街とその不確かな壁』を新作 とします。 今回は、新作の巻末「あとがき」についての感想です。 ネタバレは最小限です。 前作の感想はこちらです。 新作を読む前に、前作を読んだときの感想はこちらで…

『街と、その不確かな壁』村上春樹(著)の感想【新作『街とその不確かな壁』を読む前に】

新作『街とその不確かな壁』を読む前に 2023年4月13日発売の新作を前に、『街と、その不確かな壁』を再読しました。 タイトルがあまりにも似ています。 違いは「、」があるかないかだけ。 新作『街とその不確かな壁』のあらすじを抜粋すると、 その街に行か…