つみたてNISAか自己投資か
本書で特に参考になったのは、つみたてNISAへの考え方です。
月々3万円の積み立てでは、20年続けたところで、200万円程度の運用益を得られればよいほう。20年間続けるだけのリターンはあまり期待できません。いわば、単に毎月3万円を20年間も貯金し続けているようなものです。3万円を240カ月連続で「死に金」にし続けるデメリットは、20年後に得られる200万円よりも格段に大きいと私は考えます。
月々3万円のつみたてNISAを20年続けた運用益が200万円だとすると、
- 合計積み立て額:3万円×12か月×20年=720万円
- 運用益:200万円
- 結果:920万円
720万円が920万円になるのですから、金利の高い楽天銀行(年利0.1%)に預けるよりも、大きな利益を得ることができます。
ですが、やまもとさんは、今のお金の方が重要だと言います。
では、そのお金をどう運用すればいいのでしょうか。
「月々3万円をつみたてNISAに回そう」という気概があるのなら、そのお金をまず、「自分」に投資するのです。頭脳を磨き、人脈を増やし、影響力を得る。そのためのお金として使うのです。
つまり自己投資です。
つみたてNISAにお金をかけるなら、副業するための学びや、オンラインサロンへの会費に回した方が良いということでしょう。
投資を考え始めてもよい経済力のボーダーラインは、月額100万円を投資に回せるかどうか
と、やまもとさんは言います。
確かに、自分に投資し副業で稼いだ方が、少額を投資し得られるリターンより大きいでしょう。投資をするなら大きな額でという意見も理解できます。
ですが、疑問もあります。
月3万円もの自己投資が必要かということです。副業で稼ぐために、なぜ月3万円もの出費が必要になるのか、わかりません。
やまもとさんはオンラインサロンを運営しておりますので、オンラインサロンへ入会を促すために、自己投資した方が良いと言っている可能性はあります。
学校やオンラインサロンで学ぶより、まずは自分で手を動かしてやった方がいいと、私は考えます。
学ぶことは受け身ですので、知識を得て実行しないよりも、実行してから必要な知識をつけた方が、効率的ですし、理解も深まりやすいでしょう。
私の場合、学校やオンラインサロンに入ってしまうと、それだけで満足して(やった気になって)、行動に移せない気がします。
ただ、学校でしか得られない資格やオンラインサロンでしか得られない情報や人脈があるのであれば、入るのはありかと思います。
そうでなければ、受け身でいるよりも、まず自分でやってみる方が重要だと思いました。
また、つみたてNISAで月3万円を投資した方が良いのかについては、必ずしもした方が良いとは思いません。
理由は、月3万円の積み立てで200万の運用益を得られるか、不明だからです。
20年間で720万円の積み立てをして、本当に920万円になるのなら、やってもいいでしょう。
ですが、200万円の運用益を得られる確証はありません。
米国株や全世界株は右肩上がりで、20年運用していればマイナスになることはない、という過去の実績からの推測は、あくまで過去からの推測です。未来のことはわかりません。
とはいえ、月3万円の投資なら少額ですし、元本割れのリスクを許容できるなら、つみたてNISAをやるのはありかと思います。株価の上下に一喜一憂せず、放っておいておける額とみなせるのであればですが。
私の結論は、
- まず、やりたい副業をやってみる
- 副業に必要なものや学習には、お金を使う
- お金にゆとりがあるなら、つみたてNISAをする
今のところ学校やオンラインサロンに入るより、月額1180円のYoutubeプレミアムで十分です。広告なし再生とバックグラウンド再生が快適すぎます。