いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『寝そべり族マニュアル』ゆるふわ無職(著)の感想【必要以上に働いたら負け】

必要以上に働いたら負け

寝そべり族とは、

頑張ることをやめて、最低限だけ働き、最低限の文化的生活を送る

競争社会に疲れた中国の若者たちを表す言葉です。

著者のゆるふわ無職さん(以下、ゆるふわさん)は、

週三で五時間だけバイトで働き、月六万円程度の収入

で生活しています。

厳密に言えば無職ではありませんが、限りなく無職に近いフリーターです。

一人暮らしでは厳しいが、実家やシェアルームに住むことによって、今のところなんとかやっている

月6万の収入で一人暮らしは厳しいでしょう。

私の場合、実家やシェアルームに住むなら、もう少し稼いでそこを出たいので、ゆるふわさんとは異なります。

ただ、うらやましい部分もあります。

快楽を追求するのではなく、苦痛を避けるというのが、僕の人生の方針なのである。特別な何かが無くても、ゆっくり寝られて、のんびりと過ごすことができるのならば、僕のような人間にとってはそれなりに幸せ

嫌なことをせずに生きられたらいいとは思います。

持続可能な寝そべり目標を達成する為には、(中略)「①最低限だけ働く、②働いているつもりのない仕事をする、③投資、④自給自足、⑤支援を受ける」に加えて、「⑥生活コストを下げる、⑦家族と折り合いをつける・格安賃貸・シェアハウス・中古物件購入、⑧健康維持」などが挙げられる

生活コストを最小限にし、最低限だけ働いて生活に必要な収入を得れば、持続可能な寝そべりの実現は可能です。

「ゆっくり寝られて、のんびりと過ごすことができる」は、確かに幸せでしょう。

ただ最近私は、これでいいのかと思うようになりました。

  1. 最低限だけ働いて、他で好きなことをする
  2. 最低限の仕事も、なるべく好きなことに近づける

1はゆるふわさんの考え方です。

これを2にはできないだろうか、と思いました。

「働いたら負け」ではなく、これからの時代は「必要以上に働いたら負け」

この考えには同意です。必要以上に働いて、心身をすり減らしたら、何のために生きているのか、わからなくなります。

必要以上に働かないのは前提として、その最低限の仕事も、なるべく好きに近づけられたら良いと考えました。

理想論ですが、最低限の仕事をしている時間も自分の人生なので、楽しくありたいです。

それに、仕事をしていると、人に役立ってる感を得られます。人に役立ってる感を得られると、自分の幸せにもつながります。(だからといって、働きすぎは嫌ですが)

仕事の選び方、取り組み方が重要だと思います。

  • 仕事の選び方:自分が得意な仕事、嫌いではない仕事
  • 仕事の取り組み方:最低限で終わらせるようにやる、だらだらやらない

自分の得意だと思える仕事を最低限やって人の役に立ち、残りの時間に好きなことをやるのが良いと思いました。

月6万の収入で、実家住みやルームシェアは抵抗がありますし、1日5時間のバイトを週3日勤務では、人に役立ってる感を得にくい気がしました。

無職が嫌なのは、人に役立ってる感じを得られないと思うからです。

「必要以上に働いたら負け」に、「人に役に立ってる感じを得られるくらいは働く」を付け加えたいです。