いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』乗代雄介(著)の感想【ワインディング・ノート】

ワインディング・ノート

本書を読むのは2度目です。

それでも、半分以上理解できませんでした。

よって、再読するでしょう。

――半分以上理解できなかったのに、なぜ、再読すると言えるのか。

理解に苦しんだ作品を読んだとき、読者には、

  1. 再読しない選択
  2. 再読する選択

の2つがあります。

私は、理解できない作品を読んでいるとき、最後まで読まないどころか、その作家の作品を一切読まないこともあります。

読者には、読まない選択ができます。

しかし、乗代さんの「ワインディング・ノート」に関しては、再び読むだろうと、私は思います。

――なぜか。

理解したいからです。

乗代さんの小説を読むと、膨大な知識に圧倒されます

「ワインディング・ノート」を読むと、乗代の知識に裏付けられた、読書量や執筆量、つまり努力が見えます

天才ではないと、わかります。天才という一言で、片づけてはいけない。

同時に、自分も頑張ろうと思います。

――何を?

生きることです。漠然としていますが。

確かなのは、「ワインディング・ノート」を、私は自己啓発的に読んでいる、というわけです

自分の何かにつながっていると感じられないと、本は読めません。

前回読んだときの感想も、「ワインディング・ノート」について書いています。

今回は、デカルトの言葉から乗代さんがまとめた「暫定的な道徳とした3つの格率」について。

  • 住んでいる国・地域の法や慣習に従う。
  • 選択肢があった場合、より成功しそうなことを選び、一度決定したことには従う
  • 世界の秩序よりも自分の欲望を変えるように努め、不可能なことは望まない

乗代さんは、「暫定的な道徳とした3つの格率」と書いていますが、その言葉のままでは、私は難しくてわかりません。

そういうときに私は、「暫定的な道徳とした3つの格率」を「3つの道徳」と言葉を替えています。

乗代さんの言葉とは異なりますが、理解しがたい言葉は、そうした読み替えをして、本書を読んできました。

質の悪い読者かもしれません。

さらに、読み替えをした部分については、理解したと思っているのです。

例えば、上記引用の「暫定的な道徳とした3つの格率」について私が考えたのは、

  • 成功しそうなことを選び、一度決定したことには従う:少しの苦なら今の仕事を続ける。仕事以外の時間は自由だ。
  • 自分の欲望を変えるように努め、不可能なことは望まない:嫌なことをしないで生きることは難しいので、今の仕事を続ける。仕事以外の時間は自由だ。

自分につなげて理解しています。

一方、理解できなかった部分は、

  • 文字通りの言葉の理解もできず、
  • 言葉の読み替えもできず、
  • 目の上を文字の羅列が通り過ぎていたところです。

理解できなかった部分をどうするかが問題です。

乗代さん自身が影響を受けたものに学ぶしかありません。

人間として現実を生きる上では、最も強く影響を受けたのがこの『IMONを創る』という本だと断言できます。

IMONを創る』とは、いがらしみきおさんの本です。

以下は、いがらしさんの言葉です。

いかなる問題が起ころうとも、”しない”ことによって解決しようとしてはいけない。常に、”する”ことで解決するしかないのだ。やめるな! 一生やれ! なんでもやれ! ほっといてくれ!

外堀から埋めて、また本書に戻ってきます。