読むな、使え
本書の帯に大きく書かれています。
読まないで使うってどういうことでしょう。
30のQ&Aに徹底して答え、そして、思考することであなたの内なる「物語再生装置」を鍛え直し、再起動する、「読む」のではなく、書き込んで「使う」ための物語制作マニュアル。(p1)
問いに答えることで物語ができるなんてすごい。
30のQ&A
本書の肝です。要約します。
- 今、頭の中にあるものをとりあえず書く
- それを一言で表す
- 主人公について思いつくまま書く
- 主人公が抱えている問題を「××が欠けている状態にある」と具体的に書く。欠けているものは何の象徴か書く。
- 主人公の今はA~Dのどれか。(A.運命を自覚していない普通の人 B.社会的地位や成功の状態 C.かつて成功したが今はうまくいってない D.成功していない)
- 「主人公は××の状態で△△を求めているが最後に□□になる」を埋める
- 主人公の現在に影響を与えた「過去」は何か
- 欠けているものを手に入れるための、主人公の課題やミッションは何か
- 主人公は課題やミッションを達成できるか
- その結果象徴的に手に入れるもの、ないし失うものは何か
- 主人公の目的達成を妨害する「敵対者」は誰か
- 主人公と敵対者の価値観や考え方はどう違うか
- 主人公の目的達成を助けるキャラは誰か
- そのキャラが主人公を助けるのは何故か
- 主人公を庇護したり、成功するポイントとなる力、アイテム、アイデアなどを与えてくれるキャラは誰か
- そのキャラから主人公が援助を受けるのは何故か
- 主人公の生きる「日常世界」はどういう場所・環境か
- その日常に危機が迫っていることを予感させる出来事は何か
- 日常は具体的にどう脅かされるか
- 主人公に行動を起こさせるきっかけとなる「使者」「依頼者」は誰か
- 主人公が行動を起こすことでためらったり、誰かに止められるくだりを必ず書く
- 主人公の行動に何かタブーを与えるか
- 主人公が到達する「日常」から最も離れた場所はどこか
- 主人公はそこで直面した問題をどう解決し、主人公はどう変わるか
- 目的を達成するために主人公が失ったものは何か
- 敵対者と対峙した時、主人公は敵対者を理解するか。理解できないとしたら何故か、どこがか
- 主人公の生きる環境はどう変わるか
- 今までの回答をもとにグラフを作る
- 1の内容を以下を参考に整理する(①日常の世界②冒険への誘い③冒険への拒絶④賢者との出会い⑤第一関門突破⑥仲間、敵対者⑦最も危険な場所への接近⑧最大の試練⑨報酬⑩帰路⑪再生⑫帰還)
- もう一度一言で表してみる
後は書くのみ
本書は、上記のQ&Aを具体的な物語に当てはめて説明しています。
確実に思考が整理されていきます。
後は手順に沿って書くのみです。
調べた言葉
黎明期:新しい時代、文化などが始まろうとすることのたとえ
過渡期:新しいものに移っていく途中の時代