いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『文章力の基本』阿部紘久(著)の感想【文章の書き方の基礎】

書き方の基礎を学びたい人におすすめ

 文章力の基本と題を打っているだけあり、読みやすいです。

 以下、構成を目次から抜粋します。

  1. 短く書く
  2. 自然な正しい表現で書く
  3. 言いたいことを明確にする
  4. 分かりやすく書く
  5. 簡潔に書く
  6. 共感を呼ぶように書く
  7. 表記とレイアウトにも心を配る

 それぞれの項目について、例文を挙げて説明しているので、ここを注意すればこんなに読みやすくなるんだと、体感できます。

 文章の書き方の基礎を学びたい人におすすめです。 

文章力の基本

文章力の基本

 

読み手が読んでいる間は、頭を使わせない

 いい文章とは何でしょうか?

 著者は、3つ挙げています。

  1. 言いたいことが明確な文章
  2. 頭を使わなくても、読むそばからスラスラ分かる文章
  3. 簡潔な文章

読むときには頭を使って当然だと思うかもしれませんが、それは書かれたことが分かった後の話なのです。(中略)書かれた言葉の意味を理解するためには、頭を使いたくないものです。ましてや、「何を言いたいのか分からない」と思って、何度も読み返し頭を悩ますのは、ただ腹立たしいだけです。(p.102)

 読者に考えさせるためには、頭にスッと入る文章でなければいけません。 

 では、そうした文章を書くためにはどうしたら良いでしょうか。

 

話し言葉の影響を避ける

 よく耳にする言葉であっても、それを書き言葉にすると、相手に違和感を抱かせてしまう場合があります。

 例えば、

  • (ファミレスで)こちら、お水になります
  • 授業を始めていきます
  • この野草は食べれます

 以下のように変えます。

  • こちら、お水ですなりますは丁寧表現ではない
  • 授業を始めます始めるは一瞬にして終わる動作なので、始めていくは不適切
  • この野草は食べられますら抜き言葉

 聞き言葉では相手に流してもらえても、書き言葉は残りますので、より注意しなければなりません。

 

ぼやかさない・何でも「ことで」でつながない

 読みやすい文章のために、以下を心掛けましょう。

  • ぼやかさない

 ×お客様と接する中で

→○お客様と接して経験を重ねながら

 ×野菜を作ったりすることは、植物の大切さなどを実感できる

→○野菜を作れば、植物の大切さを実感できる

 

  • 何でも「ことで」でつながない

 ×オリンピックが開催されることで、観光客が増える

→○オリンピックが開催されると、観光客が増える

 ×相手を理解することで、交流も活発になる

→×相手を理解すれば、交流も活発になる

 

77のテクニック

 上記で抜粋したものを含めて77のテクニックが本書に書かれています。

 読んですぐ使える具体的なテクニックですので、手元に置きたい一冊です。 

文章力の基本

文章力の基本

 

  文章の書き方の本おすすめ5冊【レベル別】はこちら。