文章のオリジナリティ
文章にオリジナリティが欲しい。
オリジナリティのある文章に憧れます。
例えば、村上春樹さんの『風の歌を聴け』にて。
完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね
とか、
誰もが知っていることを小説に書いて、いったい何の意味がある?
など。村上さんらしいと思える文章です。
その人らしさといえる、オリジナリティある文章は、どう書けばいいのでしょうか。
オリジナリティのある文章は、書き手の文体や感性にゆだねられると、思ってました。
独自の文体や、独特の感性がない人間には無理だと。
本書を読んで、少し変わりました。
小説の書き方の本ではありませんが、文章の書き方として参考になる点が多かったです。
感想①はこちらです。
文章を書くとき、
<話題→論拠①→論拠②→抽象→主張>という構成が、かなり汎用性の高い――すなわち、いろいろなケースで広く使えるモデル
とあります。論拠とは、主張の正しさを証明するための証拠のことです。
文章にはオリジナリティが大切だが、それは<主張>において出すことは難しい。文章のオリジナリティは、<論拠>に何を選ぶか、そしてそれをどう具体的に記述することができるかにかかっている
オリジナリティを主張で出すことは難しい、について。
例えば、「本を読んだ方が良い」という主張には、オリジナリティを感じません。
主張の正しさを証明するための証拠=「論拠」にこそ、オリジナリティがあるといいます。
具体的な書き方こそが、文章の個性や独創性、すなわちオリジナリティを保証することにあるのですね。
「本を読んだ方が良い」という主張なら、その主張の根拠をどう書くかが、オリジナリティの見せ場になりそうです。
具体的な書き方は、どうすればいいのでしょうか。
この読書感想ブログについて考えてみます。
私は本を読んで、良かったところを引用し、感想を書いています。
「ここが良かった」が、主張だとしたら、
「どうして良かったのか」が、論拠になるでしょう。
この記事だと、
- 主張:「文章のオリジナリティについて」が良かった
- 論拠①:「オリジナリティ」は、主張ではなく、論拠にあると知ったから(新たな発見)
- 論拠②:文体や感性がオリジナリティだと思っていた考えが、変わったから(考え方の変化)
私の感想にとって、新たな発見や考え方の変化が、論拠になりそうです。
逆のパターンも同様です。
「ここが悪かった」と主張するなら、「どうして悪かったのか」が論拠になるでしょう。
さらに、「どうすれば良かったのか」も論拠にできれば、主張の説得力が増す気がします。
感想にオリジナリティを持たせたいなら、「良かった」「悪かった」の論拠に、自分の独自性(具体的な記述)が必要だと、感じました。
オリジナリティを欲しがる一方で、感想は奇をてらうことなく、率直に書きたいと思ってます。
奇をてらうことなく、オリジナリティある文章を書けるよう、独自性(具体的な記述)を追求します。