いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『14歳からの文章術』小池陽慈(著)の感想【一生ものの「発信力」をつける】

一生ものの「発信力」をつける

本書のタイトルの頭に、一生ものの「発信力」とあります。

一生ものの「発信力」とは、何でしょうか。

私にとっては、

  1. 読んだ人に、書いた文章を最後まで読んでもらえる
  2. 読んだ人に、この人の文章をまた読みたいと思ってもらえる

それにはまず、書いた文章を、最後まで読んでもらうのが必要です。

最後まで読んでもらえる文章を書くためにはどうするか。

本書では、文章の構造を学びました。

話題→論拠①→論拠②→抽象→主張>という構成が、かなり汎用性の高い――すなわち、いろいろなケースで広く使えるモデル

  • 論拠:主張の正しさを証明するための証拠
  • 抽象:論拠をまとめる=抽象化する記述

論拠と主張の間に、抽象を入れることで、「論理の飛躍」を防げると言います。

具体的な<論拠>を<抽象>でいったんまとめることにより、スムーズに<主張>につながっていく文章になる

話題、論拠、抽象、主張で書くことで、首尾一貫したつながりが現れるそうです。

例えば、「ブログで一生ものの発信力をつけたい」という主張で考えてみます。

  • 話題:一生ものの発信力ってなんだろう
  • 論拠①:書いた記事のアクセスが増えたり、コメントがもらえる
  • 論拠②:自分の思考を整理できる
  • 抽象:誰かの役に立ち、自分の役にも立つ
  • 主張:一生ものの発信力をつけたい

上記の構成で書いてみます。

 

一生ものの発信力。手に入れたいものだ。

一生ものの発信力と聞くと、声の大きな有名人の発信を、思い浮かべるかもしれない。

無名の一般人には無縁だと、思うかもしれない。

私の考える一生ものの発信力は、一生発信できる力のことだ。有名無名は関係ない。

有名でなくても、SNSやブログで簡単に発信することができる。

確かに、「誰が」発信しているかは重要かもしれない。

無名な人間が発信しても、耳を傾けてくれる人は少ないだろう。

だが、役に立つ発信を続けていれば、誰かに認識してもらえる。

発信を続けていれば、アクセス数が増え、コメントをもらえるかもしれない。

誰かが読んでくれているという実感は、発信を続ける原動力になる。

発信を継続する気力がなくなったとき、支えてくれたのは、読んでくれた方からのコメントだった。

誰も読んでくれない発信を続けられるほど、私のメンタルは強くない。読者の方によって、私は支えられている。

当然、誰かのためだけに、発信を続けているわけではない。

発信は、なによりも自分のためになる。

何を発信するか、どう発信するか。

それを考えるには、自分の思考を整理する必要がある。

何が重要だったか、なぜ重要だと思ったのかを、自らに問うことで、考えを整理できる。

さらに、発信は残る。

過去の発信を見返すことで、自分の考えを思い出したり、修正したりできる。

今の自分に、成長を感じられるかもしれない。過去の自分に、叱責されるかもしれない。

このように、一生分の発信力をつけることは、誰かの役に立つだけでなく、自分の役にも立つ。

一生分の発信力をつけたいと思い、本書を手に取った。