一生ものの「発信力」をつける
本書のタイトルの頭に、一生ものの「発信力」とあります。
一生ものの「発信力」とは、何でしょうか。
私にとっては、
- 読んだ人に、書いた文章を最後まで読んでもらえる
- 読んだ人に、この人の文章をまた読みたいと思ってもらえる
それにはまず、書いた文章を、最後まで読んでもらうのが必要です。
最後まで読んでもらえる文章を書くためにはどうするか。
本書では、文章の構造を学びました。
<話題→論拠①→論拠②→抽象→主張>という構成が、かなり汎用性の高い――すなわち、いろいろなケースで広く使えるモデル
- 論拠:主張の正しさを証明するための証拠
- 抽象:論拠をまとめる=抽象化する記述
論拠と主張の間に、抽象を入れることで、「論理の飛躍」を防げると言います。
具体的な<論拠>を<抽象>でいったんまとめることにより、スムーズに<主張>につながっていく文章になる
話題、論拠、抽象、主張で書くことで、首尾一貫したつながりが現れるそうです。
例えば、「ブログで一生ものの発信力をつけたい」という主張で考えてみます。
- 話題:一生ものの発信力ってなんだろう
- 論拠①:書いた記事のアクセスが増えたり、コメントがもらえる
- 論拠②:自分の思考を整理できる
- 抽象:誰かの役に立ち、自分の役にも立つ
- 主張:一生ものの発信力をつけたい
上記の構成で書いてみます。
一生ものの発信力。手に入れたいものだ。
一生ものの発信力と聞くと、声の大きな有名人の発信を、思い浮かべるかもしれない。
無名の一般人には無縁だと、思うかもしれない。
私の考える一生ものの発信力は、一生発信できる力のことだ。有名無名は関係ない。
有名でなくても、SNSやブログで簡単に発信することができる。
確かに、「誰が」発信しているかは重要かもしれない。
無名な人間が発信しても、耳を傾けてくれる人は少ないだろう。
だが、役に立つ発信を続けていれば、誰かに認識してもらえる。
発信を続けていれば、アクセス数が増え、コメントをもらえるかもしれない。
誰かが読んでくれているという実感は、発信を続ける原動力になる。
発信を継続する気力がなくなったとき、支えてくれたのは、読んでくれた方からのコメントだった。
誰も読んでくれない発信を続けられるほど、私のメンタルは強くない。読者の方によって、私は支えられている。
当然、誰かのためだけに、発信を続けているわけではない。
発信は、なによりも自分のためになる。
何を発信するか、どう発信するか。
それを考えるには、自分の思考を整理する必要がある。
何が重要だったか、なぜ重要だと思ったのかを、自らに問うことで、考えを整理できる。
さらに、発信は残る。
過去の発信を見返すことで、自分の考えを思い出したり、修正したりできる。
今の自分に、成長を感じられるかもしれない。過去の自分に、叱責されるかもしれない。
このように、一生分の発信力をつけることは、誰かの役に立つだけでなく、自分の役にも立つ。
一生分の発信力をつけたいと思い、本書を手に取った。