伝わる文章を早く書きたい人におすすめ
社会人は、文章を書くことが多いです。議事録、企画書、報告書、メールなど。
文章の作成に時間をとられ、他の業務に手が付けられなくなると、残業せざるを得なくなります。
逆に、早く文章を書ければ、その時間は他の業務にあてられますので、仕事を早く終わらせることができます。
本書には、10倍速くための実践的な内容が書かれています。
伝わる文章を早く書きたい人におすすめです。
速く文章を書くための5つのステップ
- 書く目的と読者を定める(何のためにその文章を書くのか)
- 目的に合った素材を集める(ひらめきをメモする)
- 素材を組み立てる(相手が理解できるよう、わかりやすい順番や論理を考える)
- 一気に書く(推敲を前提に、誤字や表現を気にせず書ききる)
- 見直す(読みやすくする、わかりやすくする)
特に役立つ1と4について書きます。
書く目的と読者を定める
目的を決めずに書くと、「文章を書く」という行為そのものが目的になるのです。書くこと自体が目的に化すと、「書き方」や「表現」にこだわり始めて、時間がかかります。(p.70)
耳が痛いです。私は書き方や表現方法にこだわり、時間をかけすぎてしまうことが多々あります。
「その文章を読んだ読者に、何を感じてもらいたいのか?」というところまで決めることで初めて、正しい素材を集められる(p.66)
書く目的と読者が決まらないと、それに合った素材が何かわからないということですね。
たとえば、社内報のエッセイの執筆を総務部の担当者から依頼されたら、その担当者に「これは何を目的として、どんなことを書けばいいんですか?」と聞きましょう。(p.68)
真の目的を確認すれば、それに沿うための素材集めができるので、あれこれと悩む時間を短縮できます。
読みやすい文章を書く7つのポイント
- 一文を短く
- スラスラ読めるリズムを作る(ですます調と、である調を織り交ぜる)
- 強調したいときは「」を使う
- 順接の接続詞を使わない(だから、また、さらに)
- 逆説の接続詞を使う(しかし、ただ、ところが)
- 平易な言葉、わかりやすい言葉を使う
- 納得できる内容やロジック、展開を意識する
例えば、わかりやすくするために、形容詞ではなく素材に置き換えると、イメージしやすいです。
×外はすごく寒い
○軒下からつららが20センチほど伸びている
下の表現の方がイメージしやすいので、読者に伝わります。
書く目的を定め、それに合った素材を探し、わかりやすい言葉で並べる
速く書くためには、この手順を意識するのが良さそうです。
速さだけでなく、読者に伝わりやすい文章に近づけます。
調べた言葉
垂涎:あるものを強く欲しがること
当意即妙:その場に適応してすばやく機転をきかすこと