いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』水野敬也(著)の感想【努力しても報われない人に】

努力しても報われない人に

主人公は、売れないピン芸人です。

芸人への憧れを捨てきれず、サラリーマンを辞めました。

このまま毎朝同じ電車に揺られ、同じ作業を繰り返して一生を過ごしていくのだろうか

(中略)

人間にとって一番怖いのは、将来が見えないことじゃなくて、将来が見えてしまうことなんだ。 

会社を辞めた主人公は、努力します。

たくさんの人を笑わせたい。笑顔にしたい。

その気持ちは、誰にも負けない自信がある。

ですが、売れません。ウケません。

努力しても成果が出ないのは、かなり落ち込みます。 

そんなとき、主人公の前に、ガネーシャというゾウの神様が現れ、言います。

「ワシとコンビ組まへん?」

ガネーシャだけが、主人公のネタに笑っていたのでした。

コンビを組んだ2人は、コントの頂点を目指します。

努力してるのに報われない人におすすめです。 

夢をかなえるゾウ2 文庫版

夢をかなえるゾウ2 文庫版

 

ストーリーの中にある教え

前作『夢をかなえるゾウ』と大きく違う点は、ガネーシャの教えがストーリーに入っている点です。

  • 前作:ガネーシャの教えに沿って、エピソードが散りばめられる
  • 本作:コントの頂点を目指すというストーリーの中に教えがある

教えの数は、前作の方が多いです。本作は小説に近く、読みやすいです。

以下は、本作での教えです。

  1. 図書館に行く
  2. 人の意見を聞いて、直す
  3. 締切りをつくる
  4. つらい状況を笑い話にして人に話す
  5. 優先順位の一位を決める
  6. やりたいことをやる
  7. 楽しみをあとに取っておく訓練をする
  8. プレゼントをする
  9. 他の人が気づいていない長所をホメる
  10. 店員を喜ばせる
  11. 自分が困っているときに、困っている人を助ける
  12. 欲しいものを口に出す
  13. 日常生活の中に楽しみを見つける
  14. つらいとき、自分と同じ境遇にいる人を想像する

太字は、私が重視したいことです。

特に、2について、

ほとんどの人が他人の意見を聞かへん本当の理由はな、『直すのが面倒だから』やねん

耳が痛い……。直すのって面倒ですが、改善していきます。

 一人を喜ばすのも成功

成功って何でしょう

多くの人に認められること。

本書を読むまではそう思っていました。

それがガラッと変わったガネーシャの言葉です。

「自分らは、たくさんの人を喜ばすことだけを『成功』て思てるみたいやけど、たった一人の人間をたくさん喜ばすんも『成功』なんやで」

主人公のネタに、唯一笑っていたのは、ガネーシャでした。

ガネーシャ1人を喜ばせたことで、主人公は変わりました

私は、ブログを書く際、多くの人に読んでほしいと思っていました。

ですが、今これを読んでいる方に、読んで良かったと思っていただければ、成功していると言えそうです。

夢をかなえるゾウ2 文庫版

夢をかなえるゾウ2 文庫版

 

パート1の感想はこちらです。

パート3の感想はこちらです。