努力しても報われない人に
主人公は、売れないピン芸人です。
芸人への憧れを捨てきれず、サラリーマンを辞めました。
このまま毎朝同じ電車に揺られ、同じ作業を繰り返して一生を過ごしていくのだろうか。
(中略)
人間にとって一番怖いのは、将来が見えないことじゃなくて、将来が見えてしまうことなんだ。
会社を辞めた主人公は、努力します。
たくさんの人を笑わせたい。笑顔にしたい。
その気持ちは、誰にも負けない自信がある。
ですが、売れません。ウケません。
努力しても成果が出ないのは、かなり落ち込みます。
そんなとき、主人公の前に、ガネーシャというゾウの神様が現れ、言います。
「ワシとコンビ組まへん?」
ガネーシャだけが、主人公のネタに笑っていたのでした。
コンビを組んだ2人は、コントの頂点を目指します。
努力してるのに報われない人におすすめです。
ストーリーの中にある教え
前作『夢をかなえるゾウ』と大きく違う点は、ガネーシャの教えがストーリーに入っている点です。
- 前作:ガネーシャの教えに沿って、エピソードが散りばめられる
- 本作:コントの頂点を目指すというストーリーの中に教えがある
教えの数は、前作の方が多いです。本作は小説に近く、読みやすいです。
以下は、本作での教えです。
- 図書館に行く
- 人の意見を聞いて、直す
- 締切りをつくる
- つらい状況を笑い話にして人に話す
- 優先順位の一位を決める
- やりたいことをやる
- 楽しみをあとに取っておく訓練をする
- プレゼントをする
- 他の人が気づいていない長所をホメる
- 店員を喜ばせる
- 自分が困っているときに、困っている人を助ける
- 欲しいものを口に出す
- 日常生活の中に楽しみを見つける
- つらいとき、自分と同じ境遇にいる人を想像する
太字は、私が重視したいことです。
特に、2について、
ほとんどの人が他人の意見を聞かへん本当の理由はな、『直すのが面倒だから』やねん
耳が痛い……。直すのって面倒ですが、改善していきます。
一人を喜ばすのも成功
成功って何でしょう。
多くの人に認められること。
本書を読むまではそう思っていました。
それがガラッと変わったガネーシャの言葉です。
「自分らは、たくさんの人を喜ばすことだけを『成功』て思てるみたいやけど、たった一人の人間をたくさん喜ばすんも『成功』なんやで」
主人公のネタに、唯一笑っていたのは、ガネーシャでした。
ガネーシャ1人を喜ばせたことで、主人公は変わりました。
私は、ブログを書く際、多くの人に読んでほしいと思っていました。
ですが、今これを読んでいる方に、読んで良かったと思っていただければ、成功していると言えそうです。
パート1の感想はこちらです。
パート3の感想はこちらです。