いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない』ときど(著)の感想【公務員かプロゲーマーか】

公務員かプロゲーマーか

東大卒のときどさんは、進路を公務員かプロゲーマーに、決めかねていました。

公務員は安心だから。(中略)プロゲーマーは、海のものとも山のものともわからない。ゲームは趣味でやっていたってじゅうぶんに楽しい。

周りの人に相談しますが、プロゲーマーを勧める人はいません

ただ何人か、プロゲーマーに否定的でない人がいました。

まず、ときどさんの父親です。

尊敬する人間は父です」 僕は照れもせず、そういえる人間だ。何しろ彼は、自分の勧めで東大を卒業した息子に、「公務員か、プロゲーマーかで悩んでいる」と相談されて、当たり前のようにプロゲーマーを勧めた男だ。

そして、プロゲーマーの梅原大吾さんです。

本当に好きなことなら、チャレンジしてみるのも悪くないと思うよ。1回しかない人生なんだから」

ときどさんは、決断します。 

安定した仕事、プロゲーマーという仕事、どっちを選んだところで、未来のことなどわからない。それならば、役に立たない論理など脇に置いて、面白そうなほうを選べばいいではないか。

やりたいことを諦めている人、

何かに情熱を注ぎたいけど見つけられない人におすすめです。

東大を出たら何になるか?

ときどさんは、必ず聞かれる問いに、

東大まで出て、なんでプロゲーマーになったのか

が、あるそうです。

それに対し、こう問い返したいと言います。

もし東大を出ていたら、あなたは何になりますか?

東大出身で思いつく進路は、

官僚、マスコミ、広告代理店、総合商社などです。

私の場合、東大を出たとしても、そうした進路は難しい気がします。

万が一採用されても、途中で挫折するでしょう。

ばりばり働くのは、自分にはできません。

結局、東大を出たとしても、今と変わらなそうです。

私は、本を読んだり文章を書いたりするのが好きなので、仕事を最小限にして、多くの時間をそこに費やしたいです。

ただ、ときどさんみたいな情熱はないと感じました。

私は、寝食を忘れるほど没頭していません

そういう人こそが、プロで生きていけるのでしょう。

私にはそこまでの情熱があるとは言えません。

情熱を見つけられない人に、ときどさんは言います。

情熱の火種が見つけられない人は、情熱をもつ人のそばにいってみるのだ。自分だけの情熱を見つけたいと思ったとき、とるべき最短ルートは、既に自分だけの情熱をもっている人のそばにいくこと。

仕事を最小限にし、本を読んだり文章を書いたりする時間を多く確保したとします。

ですが、そのすべてを読書や執筆に割くことはできないでしょう。

ばりばりは無理です。ゆるっと自分のペースじゃないと。

情熱とかけ離れていて、自分の甘さを痛感しました。

調べた言葉

  • 蹉跌(さてつ):見込みと違い、うまく進まないこと
  • 愚直:ばか正直