公務員かプロゲーマーか
東大卒のときどさんは、進路を公務員かプロゲーマーに、決めかねていました。
公務員は安心だから。(中略)プロゲーマーは、海のものとも山のものともわからない。ゲームは趣味でやっていたってじゅうぶんに楽しい。
周りの人に相談しますが、プロゲーマーを勧める人はいません。
ただ何人か、プロゲーマーに否定的でない人がいました。
まず、ときどさんの父親です。
「尊敬する人間は父です」 僕は照れもせず、そういえる人間だ。何しろ彼は、自分の勧めで東大を卒業した息子に、「公務員か、プロゲーマーかで悩んでいる」と相談されて、当たり前のようにプロゲーマーを勧めた男だ。
そして、プロゲーマーの梅原大吾さんです。
「本当に好きなことなら、チャレンジしてみるのも悪くないと思うよ。1回しかない人生なんだから」
ときどさんは、決断します。
安定した仕事、プロゲーマーという仕事、どっちを選んだところで、未来のことなどわからない。それならば、役に立たない論理など脇に置いて、面白そうなほうを選べばいいではないか。
やりたいことを諦めている人、
何かに情熱を注ぎたいけど見つけられない人におすすめです。
東大を出たら何になるか?
ときどさんは、必ず聞かれる問いに、
「東大まで出て、なんでプロゲーマーになったのか」
が、あるそうです。
それに対し、こう問い返したいと言います。
「もし東大を出ていたら、あなたは何になりますか?」
東大出身で思いつく進路は、
官僚、マスコミ、広告代理店、総合商社などです。
私の場合、東大を出たとしても、そうした進路は難しい気がします。
万が一採用されても、途中で挫折するでしょう。
ばりばり働くのは、自分にはできません。
結局、東大を出たとしても、今と変わらなそうです。
私は、本を読んだり文章を書いたりするのが好きなので、仕事を最小限にして、多くの時間をそこに費やしたいです。
ただ、ときどさんみたいな情熱はないと感じました。
私は、寝食を忘れるほど没頭していません。
そういう人こそが、プロで生きていけるのでしょう。
私にはそこまでの情熱があるとは言えません。
情熱を見つけられない人に、ときどさんは言います。
情熱の火種が見つけられない人は、情熱をもつ人のそばにいってみるのだ。自分だけの情熱を見つけたいと思ったとき、とるべき最短ルートは、既に自分だけの情熱をもっている人のそばにいくこと。
仕事を最小限にし、本を読んだり文章を書いたりする時間を多く確保したとします。
ですが、そのすべてを読書や執筆に割くことはできないでしょう。
ばりばりは無理です。ゆるっと自分のペースじゃないと。
情熱とかけ離れていて、自分の甘さを痛感しました。
調べた言葉
- 蹉跌(さてつ):見込みと違い、うまく進まないこと
- 愚直:ばか正直