堀江貴文と井川意高が泣いた本
堀江さんは元ライブドアの社長。井川さんは元大王製紙の会長です。
本書は二人の対談形式で、共通点は、
- 東京大学に入学
- 刑務所で服役
それに加え、服役中、二人とも読書をしていました。
二人がそれぞれ泣いた本として、一冊ずつ書かれています。
堀江さんが泣いた本について。
JAL便の御巣鷹山墜落事故を描いた山崎豊子さんの『沈まぬ太陽』ですね。この本を読んだときには、涙が止まりませんでした。「シャバに出たらぜひ慰霊登山をしたい」と言ったら、弁護士先生の趣味が偶然登山だったんですよ。シャバに出てきた直後の2006年5月、御巣鷹山まで出かけて慰霊登山をしてきました。
堀江さんがすごいのは、行動の早さです。
- 『沈まぬ太陽』を読んで感動する
- 慰霊登山をしたいと思う
- シャバに出たら慰霊登山をしたいと言う
- 慰霊登山をする
なぜ、堀江さんが『沈まぬ太陽』を読んで涙が止まらなかったのかは書かれていませんが、その後の行動で、堀江さんの熱意は伝わります。
堀江さんの文章を読んで、私も『沈まぬ太陽』は読みたいと思いましたが、まだ読んでいません。読んだら感動して慰霊登山をしたいと思うかもしれません。
ですが、私が本を読むのも登山に行くのも、ずいぶん先になるでしょう。
自分の行動の遅さにあきれる反面、それでもいいと開き直っています。優先順位があるからです。
井川さんが泣いた本について。
ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』を読んで、いたく感動して涙を流してしまった。
(中略)ナチスがやったこと、ユダヤ人が体験したことを、極めて淡々と本に書いている。あの本には激しく心を揺さぶられた。
(中略)それ以外には、ムショで泣いた記憶はないな。面会に来た人がけっこう泣いてたけど、私自身はわりと平気だった。
こちらも未読ですが、『沈まぬ太陽』同様、読みたいと思いました。
ムショで泣いた記憶のない井川さんが唯一泣いたのが、『夜と霧』というのも、読みたい要因です。
私の場合、読みたいと思った瞬間に、Amazonでポチるか、図書館で予約するかしないと、読むタイミングを失ってしまいます。
読みたい本をスマホにメモしていますが、なかなか消費できません。今回の二冊はメモしましたが読むのはいつになるのか……
『夜と霧』読みました。感想はこちらです。
また、堀江さんと井川さんが泣いた本は、現実に起きた話をフィクション化した作品です。
これは偶然なのでしょうか。
「事実は小説よりも奇なり」と言いますが、「事実をもとにした小説は、事実よりも奇なり」と言えそうです。
ちなみに、堀江さんや井川さんのことを知りたい人は、本書を読むよりも、それぞれの自伝『我が闘争』、『熔ける』がおすすめです。
感想はこちらです。