いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『東大から刑務所へ』の感想【堀江貴文と井川意高が泣いた本】

堀江貴文と井川意高が泣いた本

堀江さんは元ライブドアの社長井川さんは元大王製紙の会長です。

本書は二人の対談形式で、共通点は、

  • 東京大学に入学
  • 刑務所で服役

それに加え、服役中、二人とも読書をしていました。

二人がそれぞれ泣いた本として、一冊ずつ書かれています

堀江さんが泣いた本について。

JAL便の御巣鷹山墜落事故を描いた山崎豊子さんの『沈まぬ太陽ですね。この本を読んだときには、涙が止まりませんでした。「シャバに出たらぜひ慰霊登山をしたい」と言ったら、弁護士先生の趣味が偶然登山だったんですよ。シャバに出てきた直後の2006年5月、御巣鷹山まで出かけて慰霊登山をしてきました

堀江さんがすごいのは、行動の早さです。

  1. 『沈まぬ太陽』を読んで感動する
  2. 慰霊登山をしたいと思う
  3. シャバに出たら慰霊登山をしたいと言う
  4. 慰霊登山をする

なぜ、堀江さんが『沈まぬ太陽』を読んで涙が止まらなかったのかは書かれていませんが、その後の行動で、堀江さんの熱意は伝わります。

堀江さんの文章を読んで、私も『沈まぬ太陽』は読みたいと思いましたが、まだ読んでいません。読んだら感動して慰霊登山をしたいと思うかもしれません。

ですが、私が本を読むのも登山に行くのも、ずいぶん先になるでしょう。

自分の行動の遅さにあきれる反面、それでもいいと開き直っています。優先順位があるからです。

井川さんが泣いた本について。

ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』を読んで、いたく感動して涙を流してしまった

(中略)ナチスがやったこと、ユダヤ人が体験したことを、極めて淡々と本に書いているあの本には激しく心を揺さぶられた

(中略)それ以外には、ムショで泣いた記憶はないな。面会に来た人がけっこう泣いてたけど、私自身はわりと平気だった。

こちらも未読ですが、『沈まぬ太陽』同様、読みたいと思いました。

ムショで泣いた記憶のない井川さんが唯一泣いたのが、『夜と霧』というのも、読みたい要因です。

私の場合、読みたいと思った瞬間に、Amazonでポチるか、図書館で予約するかしないと、読むタイミングを失ってしまいます。

読みたい本をスマホにメモしていますが、なかなか消費できません。今回の二冊はメモしましたが読むのはいつになるのか……

『夜と霧』読みました感想はこちらです

また、堀江さんと井川さんが泣いた本は、現実に起きた話をフィクション化した作品です。

これは偶然なのでしょうか。

「事実は小説よりも奇なり」と言いますが、「事実をもとにした小説は、事実よりも奇なり」と言えそうです。

ちなみに、堀江さんや井川さんのことを知りたい人は、本書を読むよりも、それぞれの自伝『我が闘争』、『熔ける』がおすすめです。

感想はこちらです。