いるべき場所に身を置く
労働2.0とは、
- 一つの職種、会社、場所にとらわれないこと
- 雇われるだけでなく、雇う視点も取り入れ、変化と進化をしながら「やりたいこと」を実現させて、食べていくこと
と、著者の中田さんは言います。
では、「やりたいこと」を実現し、お金につなげるにはどうするか。
とことん自分と向き合わなくてはなりません。何をやりたいのか、なぜやりたいのか、何のために働くのか。
それを考える際には、
自分の好きなことや経歴を3つ掛け合わせて、自分にしかできないことを考えてみる
のが良さそうです。
中田さんは、芸人×学歴(慶応卒)×音楽で、独自性が生まれています。
掛け合わせるのは、強烈な個性でなく、そこそこのもので良いそうです。
それが3つ合わされば、希少性が上がるからです。
とはいえ、他の人を出し抜けと言っているわけではありません。
私が伝えたいのは、「人よりも良い場所」ではなく、「自分自身のいるべき場所」に身を置こう、ということです。
人と比べたり、人に合わせたりするのではなく、
自分に合った場所を選ぶということですね。
現状の仕事に満足していない人におすすめです。
いい夫やめます宣言
中田さんは、奥さんから休みを増やすよう言われたそうです。
最初は休みを入れ、育児や家事に協力していましたが、それをやめると宣言します。
仕事が終わったら直帰する、 在宅時間はとことん増やす、早起きして朝食は家族そろって食べるなどのルールを、私は自ら「やめる」と妻に告げ、そのことをメディア上でも公表しました。
ネットは炎上したようです。
家庭内で話し合えばいいことを、何故メディア上で公表したのでしょう。
中田さんは言います。
家事も育児も仕事もオシャレも、と天井知らずのトライを奨励する風潮に、「そこまでは無理だよ」という体験者の生の声を届けることが必要です。
何でも完璧にこなす夫の理想像(=イクメン)があるために、際限なく求められてしまうことへの抵抗でしょう。
中田さんの発言は、周りの人に考えるきっかけを与えます。
- 外食やコンビニ、育児の外注はありじゃないか
- 掃除、洗濯乾燥、洗い物は、機械でいいじゃないか
家事や育児を全部、夫と妻でやる必要はありません。
ストレスで家庭環境が悪くなったら本末転倒です。
そうした問題提起を、中田さんがすることに意味があります。
子育てをしていて、仕事も全力で取り組んでいる30代男性で、かつ発信力を持っている人間――と考えると、おそらく私だけになります。
その立場を踏まえて、男性たちに、そして社会に「考える機会」を提供できれば、と考えています。
自分が何を言うべきかを客観的に判断して発言する人だと感じました。