いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『前夜』ツチヤタカユキ(著)の感想【バイトを変え続ける理由】

バイトを変え続ける理由

『笑いのカイブツ』の著者の続編

と、言っていいのかわかりません

こちらはフィクションを混ぜているようだからです。

例えば、主人公が

  • 小説を書く
  • 遊郭に行く
  • 海外に逃亡

これらは著者自身のことかどうか、わかりません。

事実でも創作でも、構いません。

笑いのことは、書かれています。

なりたいものが分かっているのに、それになろうとしない日々は、苦痛でしかない

だけど、なりたいものを目指すには、勇気が要る

勇気が要るのは、なりたいものに、なれない可能性があるからでしょう。

主人公は、15歳でお笑いを始めますが、すぐに心が折れてやめています。

ある売れてるお笑い芸人は、若手時代、2週間に一度、バイトを変えていたそうです

売れたときに、番組で話すエピソードを、一つでも多く増やすためだそうです

主人公も、バイトを転々と変えます。

「お前は、意志が弱いから、バイトをすぐに変えるんだ」とよく言われた

本当の目的に気付かない奴は、そうやって腐して終わるだけ

僕は意志が強いから、バイトを変え続けていた。

僕は一つでも多くのエピソードを、集めるためだけに生きていた。

バイトを転々とする友人がいたら、意志が弱い奴と、思うでしょう。

ですが、判断をする前に、目的を聞くべきだと思いました。

「どうして、バイトを変えるの?」と。

「エピソードトークを作るために、バイトを変え続けてるんだ」

って答えてもらえたら、意志が弱いとは、到底思えないでしょう。

バイトだけに限らず、自分がネガティブな判断をしそうになったとき、信頼している人になら、目的を聞いてみようと思いました。

予想外の答えが返ってくるかもしれません。

主人公はストイックです。

『笑いのカイブツ』でも書かれていましたが、必死で一日を生きています。

  • アウトプット(ネタ出し)
  • インプット(劇場見学、資料読み込み、YouTube視聴)

びびっているから、毎日サボらずにやる

それは才能ではなく、臆病さの裏返し

いつも死ぬ気でやるを通り抜けた後、誰かの心を動かせるものが生まれた

重要なのは、アウトプットとインプットの順番だと思いました。

  1. アウトプット
  2. インプット

最初に出し切って、後に吸収する。

アウトプットするときのエネルギー消費は、半端ないです。

インプットでエネルギーを消費した後、アウトプットなんてできません。エネルギー切れです。

なので、最初にアウトプット。

一方、インプットは、アウトプットで疲労した身体にも、染み入ってきます。

本書は、創作する人には刺さると思います。

  • アウトプット(ネタ出し、執筆、発信など)
  • インプット(読書、動画視聴、バイトなど)

ただ、『笑いのカイブツ』の方が良かったです。