変えられないならその組織から去る
私は、社会人になって10年目を過ぎました。
10年間、よく働いてこれたと思います。
働きたくないと思いながらも、ここまできました。
幸い、10年間は大きな壁にぶち当たらなかった気がします。
実は壁にぶち当たっていたのかもしれませんが、覚えていません。
終わったことは忘れてしまいます。
少なくとも、ここで壁を乗り越えたと意識したことはありません。
ここまで働いてこれたのは、
- 苦手な仕事ではなかったこと
- 職場のメンバーに恵まれたこと
だと思ってます。
働き方に関わるすべての不満や悩みに対する、私の基本スタンスは「現状に耐えられないのであれば、変える努力をしましょう。そして、どうしても変えられないなら、その組織から去りましょう」
と著者は言います。
壁で思い出すのは、研修でのグループワークです。
初対面のメンバーで行うグループワークは、気を遣います。
グループワークの基本的な流れは、
- 自己紹介
- 司会や書記などの役割分担
- 役割分担に基づいて課題に取り組む
- 取り組んだ結果を発表
最初は和やかな雰囲気で始まっても、グループで課題に取り組む過程で、徐々にピリつくことがあります。
原因は、
- グループの足並みがそろっていない(課題に対する知識がばらばら)
- 声の大きい人の意見が通り、斬新なことを言った人の意見は通らない
- グループの話し合いに参加しない(ついていけない)人がいる
発言しにくい雰囲気は、耐えられたものではありません。沈黙が多くなるので、一言発するだけでも緊張感があります。
上記引用で、『現状に耐えられないのであれば、変える努力をしましょう』とあります。
一度雰囲気が悪くなったグループを変えるのは、難しいです。
いらついてる人がいたり、話し合いに参加しない人がいたりすると、活発な意見交換にはつながりません。
さらに、悪い雰囲気を変える努力をするリターンより、リスクが大きいです。
雰囲気を変えようと発言しても、さらに雰囲気が悪化することも考えられます。
グループワークが終わったらメンバーは別々の職場に戻るので、やり過ごすというのも手だと思います。
『どうしても変えられないなら、その組織から去りましょう』というのは、その組織に居続けなければいけない場合です。
雰囲気の悪いグループに居続けなければならないのであれば、変える努力をするメリットがあるかもしれません。
しかし、一度きりのグループワークでは、その場をやり過ごせば終わります。
私は、見ず知らずの他人同士で行うグループワークは苦手です。
大学のゼミでの話し合いも苦手でした。
「何」を言うかより、「誰」が言うかで、グループの方針が決まる傾向がありました。
声の小さい人は、何を言っても響きません。
突拍子もない意見を言ったら、その場を凍らせるばかりか、声の大きい人からの否定的な意見を受けるかもしれません。
私が10年働いてこれたのは、グループで意見を出して何か課題を解決する仕事をしてこなかったからだと思います。
- 苦手な仕事をせずにいられたこと
- 苦手な仕事をしなかったので、職場のメンバーから認めてもらえたこと
これが働いてこれた要因だと気づきました。
今後、壁にぶち当たったら、
- 現状に耐えられないなら、変える努力をする
- どうしても変えられないなら、その組織から去る
が、できる人間になりたいと、思いました。