わからないことをハッキリさせる
『わかったつもり』が面白かったので、同じ著者の本を手に取りました。
感想はこちらです。
率直に言うと、本書『知ってるつもり』は難しかったです。
サブタイトルには、
「問題発見力」を高める「知識システム」の作り方
とあります。
「問題発見力」は、問題を発見する力のことでしょう。
「知識システム」がピンときません。「知識システム」を、
知識をシステマティックに整備し、ピンポイントにわからなくなるように知識を操作すること
で構築されるものと考えます。それでもわかりにくいです。
知識がシステム化することによって、知識を有機的に組み合わせてできることや答えられることが増える
システム化=体系化みたいなイメージで捉えました。
自分なりに「知識システム」を解釈すると、
- 知識を整理(わかる部分とわからない部分に分ける)
- わからない部分をわかるようにする
- わかる部分が増える
で構築されるものとします。
わかる部分が増えることで、「知ってるつもり」を防ぎます。
- 知ってる部分は知ってる
- 知らない部分は知らない
と断言できるからです。
ぼんやりと「わからない」というのは認識の進展にとって有効ではありません。有効なのは「ここがわからない」というハッキリとしたわからなさです。(中略)「わからない」という状態それ自体が認識を進展させるわけではありません。そこからの探索によって得られた知識で認識が進展するのです。
- まずは、わからないことハッキリさせる
- 次に、そのわからないことを、わかるようにする
認識の進展により、「知ってるつもり」が少なくなります。
「知ってるつもり」を少なくできる過程を整理してみると、
- 知りたいと思う分野がある
- その分野で、知ってる部分と知らない部分に分ける
- 知らない部分を学ぶ(探索する)
- 知ってる部分が増える
当たり前っていえば、当たり前な気がします。
正直、「知ってるつもり」の状態でもいい分野はあると思います。
すべてを知ることは無理でしょう。
本書を読んでいると、何でも知っていないといけないと思わされます。
何でも知ってることは無理です。
すると、「知ってるつもり」ではいけない分野を改善する必要があります。
「知ってるつもり」ではいけない分野とは、一体何でしょうか。
例えば、学生なら勉強(特に試験に関する部分)でしょうし、会社員であれば仕事に関わる分野でしょう。
それに加えて、自分の興味がある分野が挙げられます。
「知ってるつもり」では許容されない(できない)分野について、学んでいけばいいのだと思います。
疑問・わからないことは、知っていることのすぐそばでしか起きないのです。何もないところからは疑問は出てきません。
- 知らない部分を学んでいくことで、知るようになる
- 知るようになると、疑問やわからない部分が出てくる
このループです。
だからこそ、「知ってるつもり」のままで良い部分と良くない部分を切り分けることが重要になってきます。
また、本当に知ってると言えるのか、言えないのかの判断の難しさもあります。
知ってるかどうかの判断は、自分では当てにならない気がします。
他者からの指摘が参考になりそうです。
他者からの指摘に反発したりスルーしたりせず、一旦受け入れる器も必要だと思いました。