いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

『我が闘争』堀江貴文(著)の感想①【ホリエモンの自叙伝】

ホリエモンの自叙伝

一気に読みました。

これは僕が長野刑務所で服役していた時に書き始めたものだ

生まれて最初の記憶から現在までを時系列で辿っていく、いわゆる自叙伝ということになる。

この書き出しに引き込まれました。

捕まる前の堀江さんと言えば、

  • 球団買収
  • テレビ局買収
  • 選挙へ出馬

などで、ニュースに出続けていた印象があります。

本書は、若くして世間の注目を集めた堀江さんが、どう考え、どう生きてきたのかが書かれています。

大切だと思っているのは二つだけ力を抜いて流れに身を任せること。そして目の前のことにひたすら熱中すること。そうしていれば人は、いつの間にか、自分が在るべき場所に辿り着くことになる。

確かに、

  • 先生に勧められ小学校で塾に入り、中学受験
  • 東大の学生寮で麻雀三昧

など、流れに身を任せている部分はありますが、

  • サラリーマンになる選択肢は最初からない
  • 構造改革を推し進めるために選挙に出馬する
  • 罪を認めて執行猶予を狙うという周りのアドバイスに従わない

と、流れに身を任せず、突き進む部分もあります。

ただ、「目の前のことにひたすら熱中すること」は、必ず当てはまっていました。

それこそが、堀江さんの「闘争」のやり方なのでしょう。

僕のこれまでの人生の「闘い」は、(中略)根拠のない思い込み、慣習、常識、ルールへの抵抗だった

たとえば八女時代の僕を苦しめたもの。親の言うことは聞かなければならないクラスメイトと仲良くすべき武道で精神を鍛えろ九大に行かなくてはならない。「当たり前」の力は子どもの僕にはどうしようもなくて、時に泣いたり暴れたりした。勉強という武器を手に入れられなかったら、今頃いったいどうなっていたか分からない

今いる環境から逃げるには、何かしらの武器がないと闘えないということでしょう。

例えば、

  • 勉強
  • スポーツ
  • 芸術(美術、音楽、エンタメ)

堀江さんには、勉強がありました。

学校のカリキュラムはよくできています。

  • 勉強(国数理社英)
  • スポーツ(体育)
  • 芸術(美術、音楽)
  • パソコン(情報)
  • エンタメ(学園祭、休み時間)

高校卒業までに、自分の得意分野(苦手でない分野)がわかれば、闘える武器になります。

東京に出てきても、会社を立ち上げてからも、僕の闘いは続いた。いい会社に就職した方がいい会社を作るには若すぎる上場なんて無理なことはするな年寄りは年寄りというだけで敬え業界のしきたりに従えお金持ちほどつつましく生活しろ

武器を手に入れて闘った結果、堀江さんは刑務所に入りました

罪を認めていたら、執行猶予がついて刑務所に入らずに済んだかもしれません。しかし堀江さんは闘いました。

僕にはどうしてもできなかった。そんな気持ち悪いことはできない。そんな生き方なんて嫌だ。

株主たちへの説明もつかない。それでは、もはや僕が僕ではなくなってしまう。

僕は罪なんて犯したつもりはないし、検察に屈するつもりもなかった

結果は有罪。

本当に有罪なのか、私には判断できません。

ただ、堀江さんが罪を犯したつもりではないことはわかりました。

「執行猶予を狙うために罪を認めた」と言ったら、言い訳にしか聞こえません。

罪を犯したつもりでないでないからこそ、罪を認めなかったのです。 

感想②はこちらです。