いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

【野間文芸新人賞】第43回候補作発表(2021年)

野間文芸新人賞候補作発表

2021年9月29日、野間文芸新人賞の候補5作品が発表されました。

受賞作の発表は、2021年11月4日(木)です。

以下、候補作をまとめます。

『ここはとても速い川』井戸川射子

初の候補です。

『コンジュジ』木崎みつ子

初の候補です。同作ですばる文学賞を受賞しています。

同作は芥川賞の候補にもなりました。

感想はこちらです。

『鳥がぼくらは祈り、』島口大樹

初の候補です。同作で群像新人賞を受賞しています。

『ピンク』杉本裕孝

初の候補です。

『教育』遠野遥

初の候補です。『破局』で芥川賞を受賞しています。

文藝 2021年秋季号

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『骨を撫でる』三国美千子

初の候補です。『いかれころ』で三島賞を受賞しています。

受賞予想

全員初の候補です。

受賞予想する場合、このページでいたします。ただ、去年は予想できませんでしたので、今年もできるかどうか微妙です。

全作品はまだ読めていませんが、今のところ読んで良かったと言える作品は、木崎みつ子さんの『コンジュジ』です。

遠野遥さんは、芥川賞受賞後に野間文芸新人賞に選ばれており、珍しいです。デビュー作の『改良』は面白かったのですが、芥川賞受賞作の『破局』は好みではありませんでした。性描写が多い作品は好きではありません。

三国美千子さんは、『いかれころ』で三島賞を受賞していますが、村社会で育つ4歳児の達観的な視点に違和感を抱き、それ以来、三国さんの作品を読んでいませんでした。『骨を撫でる』というタイトルからして、濃密な家族の話が繰り広げられそうで、読む前から抵抗感があります。

島口大樹さんの『鳥がぼくらは祈り、』は一度読んだのですが、どうしてか感想を書けませんでした。再読しようと思います。

井戸川射子さんは、詩人の方なんですね。存じ上げませんでした。群像でも小説を書いているようで、詩人で小説を書いて芥川賞候補になった、くどうれいんさんを思い出しました。

杉本裕孝さんは、ウィキペディアを見ると、文學界で書き続けている作家さんのようです。キャリアは今回の候補者で一番あるでしょう。本は出版されていないようですが、文芸誌に書き続けられる実力のある作家さんのようです。期待しています。