せっかく書き上げた作品は「登場人物がからっぽ」
私は数年間、物語を書いています。
書き上げるのは大変ですが、好きなのでやめられません。
しかし、作品を読んでくれた人から、「登場人物がからっぽ」と言われました。
悔しかったです。自分ではそう思ってはいなかったからこそ。
そこで、物語のつくり方の基礎を学ぶため、円山夢久『「物語」のつくり方入門 7つのレッスン』を手に取りました。
アクション→リアクションの繰り返しのことなど、役に立つことが多かったので、続編の本書にも手を伸ばしました。
テンプレートとは、お約束の展開
広く一般的に愛される物語には、様々な「お約束の展開」が含まれています。(p.40)
そのお約束の展開である、5つのテンプレートは以下のとおり。
- ディザスターもの(天災、災厄、思いがけない不幸)
- ラブコメディ
- ヒーローもの
- バディもの
- サクセスストーリー
プロット、テーマ、題材の違い
本題の前に、語句を整理します。
プロットとは、
お話をひとつにまとめ上げるストーリーライン(p.40)
テーマとは、
お話で書き手が読者に伝えたいメッセージや考え方(p.40)
題材とは、
お話で扱う事件や背景、設定などの材料(p.40)
です。
私は、題材、プロットの順で書きます。テーマはあまり考えていません。
5つのテンプレートのプロット
ディザスターもののプロット
- 主人公の周囲で起こる異変は
- その異変に自分から関わるか、巻き込まれるか
- 異変はどのように大きくなるか
- 主人公は最終的にどうなるか
ラブコメディのプロット
- 2人が出会い、恋に落ちたきっかけは
- 2人の恋の障害は
- 2人はどのように障害を克服するか
ヒーローもののプロット
- 主人公の特技は
- 主人公が解決すべきトラブル、達成すべき目標は
- 主人公はどのようにトラブルを解決、目標を達成するか
バディもののプロット
- 主人公と副主人公の力関係、それぞれの価値観は
- 2人はどのように対立するのか
- 2人はどのように対立を乗り越えるか
サクセスストーリーのプロット
- 主人公の夢は
- 夢に向かって歩き出すきっかけとなった出来事は
- 夢を叶えるために、どのような困難を乗り越え、どのようにステップアップしていくか
- 主人公が最終的に手に入れたものは
自分の物語をテンプレートにあてはめていく
自分の書きたい物語を頭に浮かべた上で、テンプレートに当てはめていくと、弱いところが浮き彫りになります。
そして、物語を面白いと思ってもらうには2つあります。
作中で何が起きているのか、読者がきちんと理解できること。
作中で起きた出来事に、読者が感動できること。(p.192)
「登場人物がからっぽ」と言われないように、書き出していこうと思います。
調べた言葉
乳母(うば):母親に代わって子に乳を与え世話する女性
菩提(ぼだい)を弔う:死後の冥福を祈る
還俗(げんぞく):出家したものが再び俗人にかえること