いっちの1000字読書感想文

平成生まれの30代。小説やビジネス書中心に感想を書いてます。

「Re:ゼロから始める異世界生活」の感想【独りよがりで弱い主人公】

独りよがりで弱い主人公

2016年の作品を今見返したのは、

からです。

「2010年代のアニメ年別ベスト」でも書いたとおり、

この作品を2016年のベストに選んでいます。

詳しくはこちらです。

この作品が好きな理由は、大きく2つあります。

  1. 独りよがりで弱い主人公が、弱さと向き合いながら、もがき続ける
  2. だめな主人公を健気に支えるキャラクターが魅力的

1つ目について、

引きこもりの主人公が、突然異世界に送り込まれます。

そこで出会った銀髪の女性(ヒロイン)に、一目ぼれします。

ヒロインは、ある大切なものを盗まれていました。

主人公は、その盗まれた物を取り返そうとしますが、うまくいきません。

そう、主人公は弱いのです。

弱いのに、いろんなことに首を突っ込みます。本当に引きこもりだったのかと思うほど活発です。

弱いので、ことごとく失敗します。

ここでいう失敗=主人公の死です。

主人公は死の苦しみを味わうものの、「死に戻り」という特殊能力で、

死んだらある地点に戻ります。(ゲームでいうセーブポイントに戻るイメージです)

首を突っ込み、死んで、再チャレンジ。また死んで、再々チャレンジ、みたいな感じです。時間をさかのぼり、ループします。

生き返るとはいえ、死は相当な苦痛が伴いますので、必死で死を回避しようとします。

主人公は、ヒロインのために何かできないかと考え、行動するのですが、裏目に出ることばかりです。

ヒロインも、主人公の助けを望んでいないこともあります。

ヒロインのために」とやっていたことが、「自分のために」やっていたと突きつけられます。

そんな独りよがりで弱い主人公が、

  • 弱さと向き合い
  • もがきながら少しずつ前に進んでいくさまが描かれます。

だめな主人公を健気に支えるキャラクター

2つ目について、

独りよがりで弱い主人公を支える女性キャラが魅力的です。

この存在が本作には欠かせません。

主要人物は、

  • 独りよがりで、何かやらずにはいられない主人公
  • 主人公の独りよがりに、困り果てるヒロイン
  • 主人公の無鉄砲さで助けられた女性キャラクター

で、主人公は痛々しいし、ヒロインはいまいち魅力に欠けますので、この女性キャラクターの魅力が引き立ちます。

主人公の独りよがりが、ヒロインを困らせる一方で、

主人公の無鉄砲さに助けられた女性がいることで、見ている側にとって救いになります。

その女性は、主人公に好意を寄せます。

ただ最初から好意を寄せていたわけではありません。

主人公の行動で少しずつ変わっていきます。

行動してもうまくいくとは限りません。

失敗して失敗して失敗して、また失敗します。

そんなときであっても、そばにいてくれるキャラクターは素敵です。

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  • 発売日: 2020/01/07
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