独りよがりで弱い主人公
2016年の作品を今見返したのは、
- 2020年4月に続編が始まる
- Amazonプライム・ビデオでの視聴期間が残りわずかだった(2020年2月7日に終了)
からです。
「2010年代のアニメ年別ベスト」でも書いたとおり、
この作品を2016年のベストに選んでいます。
詳しくはこちらです。
この作品が好きな理由は、大きく2つあります。
- 独りよがりで弱い主人公が、弱さと向き合いながら、もがき続ける
- だめな主人公を健気に支えるキャラクターが魅力的
1つ目について、
引きこもりの主人公が、突然異世界に送り込まれます。
そこで出会った銀髪の女性(ヒロイン)に、一目ぼれします。
ヒロインは、ある大切なものを盗まれていました。
主人公は、その盗まれた物を取り返そうとしますが、うまくいきません。
そう、主人公は弱いのです。
弱いのに、いろんなことに首を突っ込みます。本当に引きこもりだったのかと思うほど活発です。
弱いので、ことごとく失敗します。
ここでいう失敗=主人公の死です。
主人公は死の苦しみを味わうものの、「死に戻り」という特殊能力で、
死んだらある地点に戻ります。(ゲームでいうセーブポイントに戻るイメージです)
首を突っ込み、死んで、再チャレンジ。また死んで、再々チャレンジ、みたいな感じです。時間をさかのぼり、ループします。
生き返るとはいえ、死は相当な苦痛が伴いますので、必死で死を回避しようとします。
主人公は、ヒロインのために何かできないかと考え、行動するのですが、裏目に出ることばかりです。
ヒロインも、主人公の助けを望んでいないこともあります。
「ヒロインのために」とやっていたことが、「自分のために」やっていたと突きつけられます。
そんな独りよがりで弱い主人公が、
- 弱さと向き合い、
- もがきながら少しずつ前に進んでいくさまが描かれます。
だめな主人公を健気に支えるキャラクター
2つ目について、
独りよがりで弱い主人公を支える女性キャラが魅力的です。
この存在が本作には欠かせません。
主要人物は、
- 独りよがりで、何かやらずにはいられない主人公
- 主人公の独りよがりに、困り果てるヒロイン
- 主人公の無鉄砲さで助けられた女性キャラクター
で、主人公は痛々しいし、ヒロインはいまいち魅力に欠けますので、この女性キャラクターの魅力が引き立ちます。
主人公の独りよがりが、ヒロインを困らせる一方で、
主人公の無鉄砲さに助けられた女性がいることで、見ている側にとって救いになります。
その女性は、主人公に好意を寄せます。
ただ最初から好意を寄せていたわけではありません。
主人公の行動で少しずつ変わっていきます。
行動してもうまくいくとは限りません。
失敗して失敗して失敗して、また失敗します。
そんなときであっても、そばにいてくれるキャラクターは素敵です。