わからないとつまらないのか
「Q」を初めて観たとき、わからないことだらけでした。
例えば、
- なぜ、主人公が14年間も眠っていたのか
- なぜ、14年経っているのに主人公の外見が変わっていないのか
- なぜ、主人公は冷たい視線を向けられ、何の説明もしてもらえないのか
- なぜ、死んだはずの登場人物が生きているのか
- なぜ、一緒に戦っていた仲間同士が敵対しているのか
など、なぜばかり浮かんでいました。
当時は何もわからず、「Q」はつまらないと思っていました。
「わからないからつまらない」と、決めつけていました。
今回、公式がYouTubeで配信しているのを見返して、
「全部がわかるわけじゃないけど面白い」という印象を受けました。
なぜ面白いと思ったのか
なぜ面白い印象を持ったかというと、
- 「序」「破」「Q」を一気見することで、ある程度解決できた
- YouTubeのコメント欄にある解説や考察を読んだ
からです。
1については、初めて「Q」を観たときに「わからないからつまらない」と決めつけたことが、年齢を重ね、物語を解釈する力がついたといえます。
2については、YouTubeのコメント欄を読んで、「そういう考え方もあるのか」という勉強になりました。
わからないものが少しでもわかったとき、面白いと感じられたのです。
見返してわかったこと
新劇場版を見返してわかったことは、3つです。
- わからないものを「つまらない、面白くない」と決めつけると損をする
- でも、わからないものはつまらないと感じてしまう
- 独自の世界観がある作品に引き込まれる
1について、まずは理解できない自分を疑うべきでした。
最初に観たとき、もっとわかろうとすれば楽しめたのかもしれないのに、
「自分には無理だ」と決めつけていました。
内容を理解した上で、つまらないと判断したならわかります。
ですが、内容を理解していないのにつまらないと判断したら、
理解したときに感じるかもしれない面白さを自ら捨ててしまうことになります。
大きな反省点でした。
2について、わかろうと努力してもわからなかったとき、
つまらないと感じるのは仕方ないと思いました。
今回、面白いと感じたのは、内容を多少なりとも理解したからです。
全くわからなければ、やっぱり「Q」つまんないという結論にいたったでしょう。
なので、理解する努力をした上で、
それでもわからないなら、つまらないと感じるのは仕方ないことだと思いました。
3について、独自の世界観がある作品に引き込まれます。
例えば、今の日本を舞台にした物語より、
現実的ではない場所で、現実との接点を失わない物語に引き込まれます。
カズオ・イシグロさんや村上春樹さん、金子薫さんの作品に特に引き込まれるのは、
架空の世界なのに、現実のことを考えさせるからです。
「Q」の続編が楽しみです。
一度観ただけではわからないかもしれませんが、
つまらないと言って切り捨てることだけはしないように気を付けます。