Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)のおすすめ
『大家さんと僕』、一気読みしました。
なぜ、一気読みできたかというと、
- 上品な大家さんが魅力(挨拶が「ごきげんよう」、伊勢丹によく行く)
- 芸人だがうまく喋れない僕が魅力(矢部さん本人)
- 周りの人たちが魅力(僕の芸人仲間、大家さんの友人など)
というのもありますが、一番は、
- 「大家さんと僕」という世界を描き出す、矢部さんの漫画の魅力
です。
漫画は、1ページに8コマで構成されていて、4コマ漫画のような大きなオチはありません。肩ひじ張らずに、リラックスして読めます。
物語はゆるくつながっているので、次へ次へ読み進めていると、終わっています。
始まりは、矢部さんが、住んでいるマンションを更新できなくなったため、引っ越ししたことでした。
引っ越し先は、二階建ての一軒家。一階に大家さんが住んでいて、外階段を上がった二階が矢部さんの新しい住まいです。
- 87歳の大家さん
- 39歳のお笑い芸人の僕
の二世帯住宅です。
雨が降ると、大家さんは、洗濯物を干しっぱなしの僕に連絡をくれたり、勝手に洗濯物を取り込んでくれたりします。僕が家に帰ると、大家さんから「おかえりなさい」電話があったりします。
大家さんとの距離が近いです。大家さんから食事に誘われるのですが、僕は断ります。大家さんに家賃を手渡す際、僕は初めて大家さんの家に上がります。
このご時世、手渡しで家賃を渡すのは珍しいし、大家さんからお茶に誘われるのも珍しいことです。
- 僕が断っても誘い続ける大家さん
- 大家さんを受け入れ始める僕
の距離が近づいていきます。
こんな大家さんがいたら楽しいだろうなと思う一方で、いちいち電話がきたらうっとうしいなとも思います。
なので私は、大家さんとの関係性を築けないと思います。
矢部さんは、大家さんを受け入れたことで、大家さんと僕は家族のようです。いや、家族よりも近しい存在だと言えます。
87歳という高齢のため、矢部さんは入居するときに、不動産会社から「何かあったらよろしくお願いします」と言われます。
大家さんの死へのフリかと思いました。死んでお涙頂戴パターンだな、と邪推した私はおろかでした。
大家さんは、入院したり、遺品の整理をしたりはするのですが、死は描かれません。そこが良いと感じました。
また、マイナスからプラスに転じてる点も良かったです。
- マンションの更新ができないというマイナスがあっても、大家さんという新たな出会いのプラスがある
- お笑い芸人でうまく喋れないというマイナスがあっても、漫画に描いて面白さを伝えるというプラスがある
実体験なので、説得力があります。
「マイナスはプラスに変えられる」という言葉だけの説明ではなく、教えてやるぜという、上から目線な物言いでもありません。
読者側が自然に、「マイナスがあってもプラスに変えられるかもしれない」と感じることができます。
私は普段、本は紙で読みます。
ですが、『大家さんと僕』は電子だと無料だったので、電子で読みました。
- スマホのアプリ(kindle)
- kindle端末
で、今なら無料で読めます。
今週のお題「一気読みした漫画」